木花*其の一*

□5.螢子ちゃん
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あれから…少しの月日が流れた。


私は相も変わらず、霊を見る。


でも、あの頃とは少し違う。


気持ちの面で。







『あ、ジョニーだ。
あれ、百合ちゃんは久々だなぁ。
ん?あの子なんて名前つけたっけな…?あ、そうだ。佐々木君だ、佐々木君!』





空を仰いで独り言。

何とも恐ろしい独り言。

はたから見れば、おかしい子。


そう思われないためにも人のいない屋上を選んで呟くわけですが…ね。
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