木花*其の一*
□6.不可思議の連続
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「過労と風邪が重なったようです。今日1日入院すれば、良くなりますよ」
ここは、市立病院。
お医者様の説明を受けながら、眠るおばちゃんを見守る奈由と雪村食堂のおじちゃん。
学校の創立記念日で学校が休みだった奈由は、珍しくお昼から雪村食堂で働いていた。
仕事中、おばちゃんの具合が悪いことに気が付いた奈由は
『今日は、私が頑張りますから!おばちゃんは休んでてください』
そう言っても、おばちゃんは
「大丈夫。私の店なんだから私が守らなきゃ」
そう言って、休もうとしなかった。
なのに…無理がたたり
おばちゃんは倒れた。
大事には至らなかったが
今日1日はゆっくり休んでもらわなきゃ。
「では、これで」
「ありがとうございました」
『ありがとうございました』
お医者様は、軽く頭を下げて病室を後にし、奈由とおじちゃんは深々と頭を下げて見送った。