誠凛でわちゃわちゃするお話。

□第7Q
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「なんで...」



−−−−−正邦が、負けた。

51-32というスコアで。


リコ先輩に聞いたけど誠凛も勝つのはギリギリだったらしい、あの正邦が。

ベストメンバーじゃ無いとはいえ、弱くもないはずなのに。



「なんで... ここにいやがる...」



正邦を倒したチームにいた、さらさらの黒髪で左目を隠した色気たっぷりのイケメンさん。

脇には"陽泉"と書かれたバッグが置いてあり、彼の胸元には大我とお揃いのリングが光っていた。



(−−−−−岩村達相手にこんな大差で...!?

しかも脇にあったバッグは恐らく彼の...
陽泉高校...の、選手なのか!?)



「氷室...辰也...!!」

「タイガ...!?

I never expected to see you here.
(こんな所で会うとはな)」










−−−−−−−−−−.........











「I never expected to see you here.
What a surprise! 」

「まさかこんなところで会うとはな、驚いたよ!」

「You don't look surprised at all
Still wearing a poker face?」

「全然そう見えねーよ、ポーカーフェイスは変わんねーな」

「I'm not trying to hide my feelings.
I'm just expressing tiem in my way」

「別に感情を隠してるわけじゃない、これでも表現してるよ」

「通訳ありがとうございます、名前」



ストバスにて、大我がアメリカでの兄貴分と再開した。

雰囲気的には感動の再開、というわけでもなさそうだし黙っておこう。


...というか、なんか氷室さんの雰囲気エロいな。

泣きぼくろとかに色気を感じる。

近づいただけで孕みそうな感じがする。近付きたくない。



「...? どうしましたか名前」

「近付いただけで孕みそうだから隠れててもいい?」

「別に構いませんが、もし本当に孕んだら僕が名前を嫁にもらいますね」

「あーはいはい」

「相変わらずの黒子の扱い...」

「冷たいのも愛なんですよね、照れなくていいのでもっと甘えていいんですよ」

「...光樹後ろに隠れてもいいー?」

「Σ 黒子は無視!?」



だってテツくんなんか変態っぽいんだもん。



「...お前ら話聞いてる?」

「ごめん聞いてなかった」

「...」



無言で頭をわしゃわしゃされた。

髪がぼさぼさになった。




−−−−−−で、大我が話してくれたことを要約すればバスケを始めるきっかけになったのはこの氷室さんで兄弟の証にリングを貰った。

でも大我がだんだん力をつけていき、弟より弱かったら兄とは名乗れないという氷室さんの意見だけで次の試合に負けたら兄を名乗らないと言い出す。

それが嫌だった大我はわざと試合に負けて氷室さんに殴られた。痛そう。

で、手加減したことにキレた氷室さんは大我に次の試合は思い出(リング)を賭けろと言った。
大我にメリットは全くない賭けだ。

だがしかしその後すぐ大我は日本に帰り、2人が戦うことはなかった、と。


全然要約されてないや。



「あの時は残念だったが俺も今年から日本に帰ってきて、今は陽泉高校という学校に通ってる。
いつか戦うかとおもっていたが、早いに越したことはない。

今日こそ...
あの時の約束を果たそう」



そう言われた時の大我の顔は、切なげに歪んでいた。





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