誠凛でわちゃわちゃするお話。

□第11Q
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「合宿に行くわよ!!」

「「「「「...は?」」」」」



どうも名前ですー!

リコ先輩が変なことを言い出したので困惑なうの私を含めた誠凛バスケ部ですが。



私の幼馴染事件(事件という程でもない)から数日後、あと2週間程で夏休みも終わる。

その残りの2週間で合宿行こうぜ!
ってことらしい。




「急すぎねーか? ...です」

「時間的な問題については私も困ってるのよ。
ついさっき赤司くんから連絡が来てねー...。全く、合宿させるならもっと早くに連絡よこしなさいよって感じ」

「征十郎が?」

「ええ。でも洛山からは赤司くんのみしか来ないそうよ。あと陽泉からも紫原くんともう1人。もう1人が誰かは知らないけどね」



征十郎がみんなを誘って合宿なんてどうしたんだろう。

嫌な予感しかしないのは長年の付き合いからの経験か、それとも集まったメンバーによるものか。



「...嫌な予感しかしません」

「奇遇だねテツヤ、私もだよ」



2人して吐き出した溜息は、蒸し暑い体育館に溶けていった。










−−−−−−−−−−.....










「ただいま」

「おかえり清兄。ご飯できてるよ」

「おー。でも先風呂入るわ。沸いてる?」

「ばっちり。じゃあご飯の準備しておくね」

「頼む」



清兄は未だに私の家にいる。

清兄の両親は帰ってきたけれど私の両親が清兄の家に行ってしまい、清兄が戻るに戻れなくなったためだ。


私としては清兄と一緒にいられるし嬉しいけど。



「...清兄、明日の部活休みかなあ」



できれば一緒に買い物に行きたい。

別に友達がいないわけじゃないけどバスケ部のマネージャーは私だけだし。

ちなみに桃ちゃんには振られました。ぐすん。



「名前、上がった」

「湯加減どうだった?」

「丁度良かった」

「ふふ。夕飯出すね」

「おー」



ソファに座りがしがしと髪を拭く清兄。

ちなみに上半身は何も着ていない。
うちでお風呂に入る時はいつもそうだけど、毎度毎度ごちそうさまです。


今日の夕飯はオムライス。
それにミニハンバーグとサラダ、オニオンコンソメスープ。

料理はどちらかと言えば得意だから家族の中でも料理係は私だったりする。

オムライスはふわとろ卵でミニハンバーグにはデミグラスソース。
サラダは彩りも良くなるように工夫して、オニオンコンソメスープには隠し味としてローレルを少し。



「今日も美味そうだな」

「ありがと。清兄今日もかっこいいね」

「うっせえ轢くぞ。...いただきます」

「いただきまーす」



部活で疲れたのかがっついて食べる清兄。

幸せそうに顔を綻ばせてくれて、作る方としても嬉しい限りだ。


あ、ちゃんと服は着てるよ。



「そういや名前、合宿のこと聞かされたか?」

「うん。清兄明日ヒマ?」

「おう」

「じゃあ一緒に買い物行こ!」

「買い物?」

「うんっ。合宿って2週間あるらしいから」

「...ん、わかった。」

「やった!」



「ありがと清兄」と言うと「うっせえ轢くぞ」と返された。

照れ隠しだね清兄。



「...名前、緑間と知り合いか?」

「緑間ってキセキの世代の?」

「ああ」

「...ん、名前しか知らないかな。でも何で?」

「今日、緑間の奴がオマエのこと聞いて来たんだよ。名前って名前の親戚は居ますか、って」

「...へ?」

「適当にはぐらかしておいたけど... オマエ、俺の知らないところで何してんだ」

「何もしてないよ!?」



じとっと見つめられた。

でも本当に心当たりがない。


なんでキセキの世代が私のことを...?



「うーん...」

「...マジで心当たり無いのか」

「うん!」

「...あんまり心配かけるなよ、馬鹿。潰すぞ」



わしゃわしゃと頭を撫でられた。

清兄はテーブルに身を乗り出しているためボディソープのいい匂いがする。


やっぱり清兄イケメンだ。イケメンすぎてやばいわ。



「照れ隠しですね清兄!」

「うっせえ焼くぞ!」



耳を真っ赤にしながら言われても説得力がありません。


にやにやしてると頭を叩かれた。
痛かった。



「...ごちそうさま。今日も美味かった」

「お粗末様。ありがとう清兄」



清兄はいつも料理の感想を言ってくれる。

美味かった、とかちょっと薄味だった、とか。


最近は美味かったとしか言われなくなったから上達したんだと思う。
多分。



「...明日、楽しみにしてる」



ぼそりと言い残してリビングを出た清兄。


...従兄弟だけどときめいた。





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