帝光にトリップするお話。

□第1Q
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何故だ。


俺は会社で仕事をしていたはず。

なのに、何故制服を着て道端に立っている?

しかも白のブレザーという珍しい制服。


俺の高校は紺色のブレザーだし中学は学ラン、俺の知っている学校ではこんな制服のところはない。

...一部を除けば、だが。



「...あ? その制服、帝光のじゃねーか。 アンタ迷ったのか?」

「...は?」



振り向けば、真っ先に見えたのが黒い肌。

青い短髪と鋭い目つきも重なって若干怖い印象を受けるが、彼を纏う雰囲気は柔らかい。


それにイケメンだ。



「てい、こう?」

「おー」

「全中3連覇を成し遂げた?」

「あ? 3連覇はまだだけどする予定だぜ」

「oh...」


帝光中学校。

全中3連覇を誇る超強豪校。


俺の住んでいる地域−−−−というか、日本中どこを探してもこの中学校を見つけることは出来ないだろう。



−−−−だって、漫画の中の世界なのだから。



「黒子の、バスケ...?」



帝光中といえば黒バスしか思いつかない。


しかも目の前にいるのってあの青峰大輝だ。

「DF不可能の点取り屋(アンストッパブルスコアラー)」と呼ばれるキセキの世代エース。



「つーかアンタ、まじでどうしたんだよ。帝光行くなら案内すっけど」

「...」



帝光の制服を着てるわけだし、とりあえず帝光に行ってみるか。

不審な目は向けられないだろうし。



「...じゃあ、頼む」

「おう」



ついてこいよ、と頭を撫でられた。





歩いていると街の中に出た。

帝光ってこんな街の中にあるのか。


ふとショーウィンドウを見ると、



「...!?」



俺の黒髪は白に近いプラチナ色に、茶色の瞳は薄めのグレーに。
幼くなった顔、縮んだ背。

...若返った、だと!?



つーか髪の色と瞳の色が凄いキセキカラーだ。

俺をキセキの世代の一員にでもさせるつもりか。



まあ、俺は全力で拒否るが。




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