番外編

□女になりました
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目の前には妖しく光る深い青。


楽しげに緩む口元に、時折漏れる掠れた吐息。



「はあ、...っは、ぁっ!」



そして静寂に俺の乱れた呼吸が響く。


擦るたびに反応して声を出してしまう俺は、コイツから見ればなんと滑稽なことだろう。



「は、...っだ、いき、も、....や、っぁ!!?」

「やめろ、とか言うなよ? まだ始めたばっかりだしよ。
...俺を楽しませてみろよ、ナマエ」



にやり、中学生とは思えないほどに妖艶な笑みを見せた。



−−−−−ああ、逃げられない。






























−−−−−−−−−−........




















「...青峰ー、そのぐらいにしといてやれ」

「なんでっすか! ナマエとのバスケ楽しいし!!」

「楽しいのはわかった。でも今のナマエは女、わかるか? 桃井と同じ、女。
桃井にオマエについていけるほど体力あるか? ねーだろ」

「あれはさつきが貧弱なんすよ」

「貧弱言うな」

「はあ、っは....ぁ、っ」


「「...えろ」」



漫画の世界にトリップだけじゃなく朝起きたら性転換していたという奇想天外な体験を2度も経験したどうも俺です。


冒頭のは俺と大輝の1on1を解説させてもらったものだ。
....えろい? やっだー何言ってるんですかもー。

結局俺は学校に行くことになった。
学校に連絡して、女子用の制服がないからさつきにも連絡して。
ブラウスはあったがカーディガンは流石にないらしく、カーディガンは男の俺が使っていたものを着ているが見事に萌え袖。

だがしかし俺如きに萌える奴などいない。



「つーか青峰を抜く度にナマエの胸が揺れるんだよ。すげーえろかった」

「うわまじすかそれ、超見たかった。
でも俺がボールに少しでも擦ると若干喘ぐんすよ、ぁっ、みたいな」

「まじか。でもやっぱ胸に目が行くだろ」

「胸はもう1カップ上だと嬉しかった。せめてE」

「馬鹿、弥生先輩はBだからな。
ナマエはDだろーが」

「あの黒髪の先輩Bなんすか!?」

「おう。前河合が言ってた」

「河合って誰すか」

「情報通のクラスメイト。どうでもいいことばっか知ってるただの馬鹿だよ」

「へー... つーか主将もやっぱ巨乳派?」

「別に小さくてもいいがそりゃあった方が嬉しい。
自分で揉んででかくするのもありだな」

「俺は断然巨乳っす。おっぱいには夢が詰まってるっすから」

「あー夢な。でも所詮脂肪だけど」



...。


いや、わかるよ? 修造も中学生、そういうお年頃だもんな。
やっぱり女の子のおっぱい気になるもんな。

俺もそうだったよ、中2の頃は。


でも、さ。



「...オマエら、今は仮にも女子の前でそんな胸の話するか普通」

「ナマエ、胸は脂肪の塊ってまじか?」

「はあ?」

「主将が胸は脂肪の塊だって言うからよー。触らせろ」

「やだよ馬鹿。なんで大輝に触らせなきゃなんねーの?」

「じゃあナマエ、俺に」

「修造も却下。つーか学校遅れるぞ」



脱いだカーディガンを肩にかけてケータイを見る。


その時ふわりと風が吹いて、俺の長くなった髪がさらりと風に揺れた。



「...なんか、」

「...あぁ」


「「イイな」」



「はあ?」





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