小さな恋物語

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私、姫野由夜は入学早々、遅刻をしました。














貴「…はぁ、」















元々寝起きが悪かった由夜は、早めに起きようと考えていた。
だからケータイのアラームをセットして寝た。だが、鳴らなかった。


正確には鳴っていたのだが、寝起きの悪い由夜は無意識に
止めていたのだろう。





そして、そろそろ起きなくてはならないのではないかと、重たい体を何とか起き上がらせてケータイを見た。








時刻は9時を過ぎていた。








それから急いで支度を済ませ、部屋の鍵をして行ったのであった。








長い道を走り続け、流石の自分でも


疲れた


もうどうでもいいかな


サボっちゃおうかな


とも思ったが、そういうわけには行かないだろうと、自分に言い聞かせた。






しばらく迷い、職員室へつく事が出来き、

自分のクラスまでの道を聞き、てこてこと走って行った。



1-Aの教室の目の前まできた。

そして、教室へ足を踏み入れた。









…。










何だこの変な感じ…









無茶苦茶見られてる…?







貴「…?」←頭を傾げた













「「「「「キャーーーーっ////」」」」」







えっ、!?






私…じゃなかった、僕なんかしたかな!?
女子がこそこそと何かを言っている。少し耳をすませると






「あんなに可愛らしい方いたのですねっ///」


「可愛すぎますわ///」


「小さくて可愛いですわっ///」


「「「「「抱き締めたい////」」」」」








ぞわ





なーんか嫌な感じがするな…あはは。



…と、そんな時に後ろから先生が来て、






先生「あー、今日遅刻してきた天知だ。…天知自己紹介してくれないか」



なんで先生まで顔が赤いんだろうか。



貴「えっと…天知夕夜です。
宜しくお願いします…ね?」←また首を傾げた





「「「「「キャーッ///」」」」」




貴「え…きゃーって…」




挨拶を済ませるとみんな顔を赤くしてすごい人は気絶している。どうしたんだろ?





先生「天知…とりあえず、席は…、藤岡のとなりだ。藤岡手を挙げてくれないか?」



ハ「はい。」





先生「では、天知もう遅刻するなよ?」




貴「…はぃ、わかりました。」
















ふぅ。やっと席に座れるよ。






貴「…あ、藤岡さん、これから宜しくお願いします。僕のことは夕夜って読んでくれていいよ」



ハ「夕夜…ね?

わかった。
じゃあ自分の事も藤岡じゃなくて、名前でいいよ。 」



貴「りょーかいっ!」










時は過ぎて、放課後。
←時間の流れが早いw












貴「初日終わった〜。疲れた疲れた!








…ところでさ、




ハルヒはなんで男子用の制服着て…「「はいはーーーい!ちょっとこっち来てネー」」むぐ!むぐぐうっ?!(何!何なの?!)」





なになになに!?
誰この二人!
双子?
ちょっと、息、せめて呼吸をさせてっイキデキナイデス、イキ…っ!





ハ「あ、ちょっと、乱暴にしたらだめだってばっ!」



「「大丈夫、大丈夫!だって男だし!」」




あー…目の前ぐるぐるするー。いつになったら離してくれるんだろうか、あはは…




?「ここなら誰にも聞かれないだろ。


…光ー、なんかこの人息できてないみたいだよー?」



?「っげ、マジ?」



ハ「だから離したげてって言ってたじゃない!




…大丈夫?天知くん!」






あぁ…空気、吸える。

生き返った〜…。


ってかココドコ?さっきまで教室に居たよね?




貴「げほっげほっげほっ…うぅ」






なんで僕だけこんな目に遭うんだ。全くもう。







「「で、さっき何をいおうとしてたのかな?」」





ん?
あぁ、さっきのことね。





貴「だから、どうして藤岡さんは女の子なのに男子用の制服着てるのかって言いたかったんだよ。」


「「…。」」



貴「そして、君たち誰?僕遅刻してきたから名前知らないんだよね。」



ハ「あ、えっと、こっちが光で、こっちが薫」





どうやら、右わけが光、左わけが薫らしい。





貴「…そうか。わかった。」




「「ちょっとー、かってに話進めないでよ」」



貴「え、でなに、僕なんかした?」



「「した。取りあえず、ハルヒが女とバレた以上、野放しにはして置けなくなったわけだ。」」


貴「どういう理由で男の子の振りをしてるのかは知らないけれども、別にペラペラ喋ったりするわけじゃないよ?」



光「うーん。イマイチ信用できないなー。どうする薫。」


薫「殿のところに連れていくのが無難じゃない?」


光「それもそうか。…おいお前ー、今から行くところまでついて来い。」




なになに、いきなり初対面の人にお前呼ばわりされて、自分たちについて来いだって?



貴「ふざけるなーっ僕はお前じゃないっ天知夕夜っていう名前があるんだ!そしてなんで君らに付いてかなきゃならないんだよっ」




ハ「まさか…あそこに連れていく気なの?二人とも…」



「「もっちろーん!ハルヒが女ってバレたからにはねー。しかも顔も中々可愛いしねw」」



ハ「男の方に可愛いって言うのはどうかと思いますが…」



貴「僕は男なのにっ失礼しちゃうよ!」



「「まぁいいや!早く連れてこっ」」







って








貴「人の話を聞けーーーー!!」












ハ「天知…ご愁傷さま」
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