main*戦国

□幻想
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にゃぁ…








『死ぬのかな』









ずっと慕い、ついて行き、密かに愛したあの人と…









…あたしは忍びなんだ
情けとか… 感情なんていらないよにゃあ…



主のために身を賭して戦う、それが忍びだと思ってる








でも それを覆してみたい









「何変なこと言ってんだあたし…」







「くのいち、行くぞ」




「了解っ!」










(あたし…最後まで…最期までついて行きます。だから…死なないで下さい。幸村様。)








「そなたは何故俯いているのだ」

「(死なないでとか言えない…)」




「そなたらしくないな」

「な、なんでもないですにゃ!ほらっ!いつものあたしですっ!今日こそ狸鍋、頂いてやるぅ! …なーんて」

「はは、そうだな。狸鍋か」

「他に影鍋、愚問鍋、などなど」

「よかった」

「え?」

「いつものそなたになった」

「…///」

「どうした?顔が赤いぞ?」

「なんでもないですってば!」

「たまにそなたはおかしくなるな」




******







「桜の木か…」

「綺麗ですね…」

「ああ」


「この桜の木… 来年も見られますかね…?


「ああ」

「じゃあ来年も一緒に見ましょうね」

「そうだな。私は兄上や義姉上とこの桜を楽しみたい。もちろん、そなたとも」

「はい! この戦、必ず勝って、狸鍋食べて、信之様と稲ちんとこの桜みましょう!」

「来年が待ち遠しいな」

「もー!気が早すぎです幸村様!」





(いつか、四人でこの桜の木の下で語り合えればいいのに)


(乱世なんて消えてしまえばいいのにな)


(幻想って消えちゃうものなんだね)








終わり。(ha?
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