BL
□親子みたいに
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「あー…暇だ…」
「平助…春だからってゆるむな」
「土方さん…」
寝転がっている平助はしかめっ面の土方と目が合い、起き上がった。
「いつもの二人はどうした」
「左之さんは巡察で新八っつぁんは遊郭…」
「お前は置いてきぼりか」
土方はからかうように口の端を上げた。
「…俺昼間苦手だし」
平助は拗ねたように目を逸らす。
土方はそんな様子が可愛くてクスッと笑ってしまった。
「すまねぇな。ほら、立て」
土方は平助の手を掴んで引っ張って立たせた。
「何だよ。仕事か?羅刹隊は夜から…」
「何言ってんだ。外出るぞ」
「はぁ?」
「桜が満開だ」