るろ剣
□あなたのために
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本条鎌足。大鎌の鎌足。オカマ。オカマの鎌使い。
そんな鎌足は日々志々雄真実のために頑張っている。…報われることは少ないが…
「志々雄様ぁーvV」
「何だ…」
志々雄のそっけない返事も気にせず、鎌足は手に持っている箱を指差した。
「このおかし、とってもおいしいんですよ!!一緒に食べません?」
「…それはさっき由実と食ったからいい」
"由実"という単語を聞いた途端、鎌足は志々雄の傍でお茶を飲んでいる女を睨んだ。
それに気付いた女…駒形由実は勝ち誇ったように、フフ…といやみったらしく嘲笑った。
「っっ!!(むっかつくー!!この女ぁ…!!)」
鎌足は由実の行動が癇に障ったようで、由実のほっぺをつねり上げた。
「やめなひゃいよ!!いひゃい!いひゃいっへば!!」
「うるさい!!抜け駆けした報いよ!!」
「ひょんなのひらないわよ!!」
由実も反抗して鎌足のほっぺをつねり、二人だけの世界になってしまった…。
「……(アイツら意外と仲良いんだな…)」
志々雄はなんとなく思いながら部屋を出ていった。