その他

□FRIENDS
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「馨…」

「光…!」

今日もホスト部は、楽しく華やかに活動している。

「光…ひどいよ…。昨日は怖いから一緒にお風呂入ろうって、約束してたのに…」

「…怖くなったら、馨は僕のところに絶対来るでしょ?」

「光のバカ…ッ」

馨は目に涙を浮かべている。もちろん目薬。

「キャー!」

「光くん、馨くん。今日も素敵ですわ!」

「明日はお誕生日ですわね」

「プレゼントはもう用意してありますのよ」

「おめでとうございます!」

「おめでとうございます。光くん、馨くん」

「ありがとう。みんな」

「プレゼント楽しみだな」

「僕も馨に用意してるんだよ」

「僕も光にとっておきのがあるんだ」

再び一部の女子に人気の光馨劇場が始まろうとしているとき、一人の男子が怒った様子でこちらに歩いてきた。

「光!馨!」

「「なに、ハルヒ。今営業中ー」」

「また人のものオークションにかけたでしょ!」

「あぁ、あの古いマスコット?」

「何回言ったらわかるの!?人のもの勝手に変なことに使わないでっ!」

いつも温厚なハルヒがここまで怒鳴るとは、女子も驚いた。

「ごめんね。机の上にあったからいらないかと思ってたんだ。後で返すよ」

「でも、結構古かったよ?」

「……っ、あれは、お母さんが作ってくれたものなの!」

光も馨もしまった、と口をつぐんだ。

ハルヒは二人に母のことを馬鹿にされたようで悔しく、身体中が熱をもったような感覚をおぼえた。

「ハルヒ…?どうした…」

「…今日は帰ります」

騒ぎを聞いて、駆けつけた環の腕を振り払い、ハルヒはバタンッと扉を閉じて出ていった。

「はぁ…」

鏡夜はため息をつき、後の客への対応に頭を悩ませたという。
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