その他

□おばあちゃん
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今日は祝日。

敬老の日。

早く帰っておばあちゃんに会いたいのに

こんな時に限ってミーティング。

「まだなのか、牛尾。早く帰りたいのだ」

「うん、もう少し。すまないね」

「何っすかぁ?ほっぺ先輩、犬飼のヤローが最近目立ってきて、グレちまったんすか?」

バカ猿が僕の高貴で神聖なほっぺをプニプニつつきやがった。

僕は無言で猿の目に指を突き刺し、立ち上がった。

「鹿目くん?」

「悪いけど、僕はこれで失礼するのだ」

「え…でもまだ…」

「牛尾…今日は敬老の日也」

さすが蛇神。
牛尾もその一言で理解したらしく、あぁ、と納得してくれた。

「そういうことなら、仕方ないね。今日のことはメールで」

「かたじけない、なのだ。じゃあ」

良い級友を持って、僕は幸せなのだ。

早く帰りたくて、僕は走って教室を出た。

「おばあちゃん、か…懐かしいな」

「何々?兄ちゃんもおばあちゃんっ子だったの?」

「あぁ。おばあちゃんのトイレにまでついてったほどだ」

「へぇ。何だか可愛いっスね」

「銭湯に行ったときも女湯で…。いやぁ、あんときは良かったなぁ…」

「そんな昔から猿野君変態だったんスか!?」

「落ち着け子津」

「犬飼くん…」

「回想のバカ猿を見てみろ。中学生だ」

「わ゙ーっ!!警察に捕まってるー!」

「…ていうか、小説なんだから読者は分からねぇだRo」
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