その他

□新しい世界
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『わぁーっ、わぁーっ!』

うっせーぞ、佐為。

『だってヒカル、こーんな小さな穴から見れるなんて!』

はいはい、わかったから、実験結果まとめなきゃいけねぇんだから、早くどけよ。

俺は、顕微鏡にへばりついている佐為を追い払って、レンズを覗いた。

横目でちらりと見ると、次は骸骨のところに行って、何故か爆笑している。

馬鹿じゃねーの…?
まぁ、気持ちはわからんでもないが…。
中学になって理科の実験もなんか変わったもんなー。
いろんな道具もあるし、騒ぐのも無理ねーか。

俺はクスクス笑いながら、紙に結果を書いていった。

「なぁに?ヒカル。さっきから一人で笑って」

「あかり。…いや、もし昔のやつがタイムスリップしてきたら、すっげー騒ぐだろうなぁって。…くくっ」

「何よ、いきなり。…でも、そうねぇ。骸骨みて笑ったりして」

あかりが理科室を見回して放った言葉がこれだ。俺はたまらず吹き出してしまった。

「ぶはっ!」

「何よー、せっかくくだらない話題にのってあげたのに!ヒカルなんて知らない!」

だって!いるよ、いる!今一人いるもん、骸骨みて爆笑してるやつ!
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