風光る
□お散歩〜リベンジ〜
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「神谷さん、お散歩しましょう?」
「嫌です」
いつもなら嬉しがるセイだが、散歩だけは過去にいやな思い出があるので行きたがらない。
「まだあの時のこと引きずってんですかぁ?」
総司は笑いを堪えながら言う。
「だってアレほんっと恥ずかしかったんですよ!?あのとき私沖田先生に走ったら危ないですよって言おうとしたら自分が川に落ちかけたんですから///」
「え!?あの時そんなこと言おうとしてくれてたんですか!?それは…あ…ありが…と…ございますっ…ぷーっ…くっ…アハハハハハッ」
総司は涙を浮かべて壁に倒れながら爆笑し始めた。
「そんなに笑うことないじゃないですか!!///」
総司とセイが話していると、後ろから土方が呼び止めた。
「総司、神谷、法眼のところへ使いに行ってくれ」
そう言って総司に手紙を渡した。総司はキラキラした目で土方を見る。そして手を握った。
「土方さん…!!ありがとうございます!!」
「はぁ?」
「神谷さん、行きましょう」
総司はセイの手を掴んで屯所の門をくぐった。
「鬼副長のばっかやろー!!」
セイの叫びが屯所中に響いた…
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