Get

□めもりあるでい。
1ページ/2ページ



朝からずっと寝ている獄寺。つんつんしてみても全く反応がない。かーわいーな

「おーい、獄寺。起きろー放課後だぞー」


「ん……あと…ご…ふん…」

ちょっと反応したと思ったら、モゾッと体勢変えて寝言言った。


「仕方ねーなー。」


俺は暫く待ってみることにした。獄寺を観察しながら。


「髪サラサラだ…女子も羨ましいだろーな。」


いじろうとしても直ぐにスルッと解けてしまう。まるで俺から逃げてるかのように。


そろそろと起こさないように隣に移動してみる。


「あー。可愛い。何でこんなに可愛いんだよ獄寺。」

「……可愛いって言うな。」

「おーいつから起きてた?」

「てめえが髪いじってた時から。」


いきなり言葉漏らすからひびったじゃん。


「起きてたならいえよなー」

「言えるか馬鹿。俺の事なんか悲しそうな目で見てたくせに」


「そんな目してた?」


この気持ちが伝えられる訳がない。好きだって。ましてや男同士だし…さ。


「………俺の気持ちが分かるかよ…」


「え?」


「俺はお前の事が好きって事だよ」


一瞬心を見透かされたかと思った。


「マジ?」


そう訊ねたら獄寺の顔が真っ赤になった。


「本当じゃなかったら何だっていうんだこの野球馬鹿!!」


今すっげー嬉しいんだけど。


「いや。俺も同じ気持ちだったからなー。」


その後の獄寺の顔は本当に可愛かった。酸欠の魚のように口をパクパクしたと思ったら、いきなり突撃してきた。


「山本ー!!」


ぎゅって抱きついてくる姿に不覚にもきゅんとなってしまった。


優しく抱き返してやると、凄く気持ちよさそうだった。


「(たまにはいいかな…)」



今日は記念日。俺とお前の…な。



end
→next管理人お礼
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ