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□めもりあるでい。
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朝からずっと寝ている獄寺。つんつんしてみても全く反応がない。かーわいーな
「おーい、獄寺。起きろー放課後だぞー」
「ん……あと…ご…ふん…」
ちょっと反応したと思ったら、モゾッと体勢変えて寝言言った。
「仕方ねーなー。」
俺は暫く待ってみることにした。獄寺を観察しながら。
「髪サラサラだ…女子も羨ましいだろーな。」
いじろうとしても直ぐにスルッと解けてしまう。まるで俺から逃げてるかのように。
そろそろと起こさないように隣に移動してみる。
「あー。可愛い。何でこんなに可愛いんだよ獄寺。」
「……可愛いって言うな。」
「おーいつから起きてた?」
「てめえが髪いじってた時から。」
いきなり言葉漏らすからひびったじゃん。
「起きてたならいえよなー」
「言えるか馬鹿。俺の事なんか悲しそうな目で見てたくせに」
「そんな目してた?」
この気持ちが伝えられる訳がない。好きだって。ましてや男同士だし…さ。
「………俺の気持ちが分かるかよ…」
「え?」
「俺はお前の事が好きって事だよ」
一瞬心を見透かされたかと思った。
「マジ?」
そう訊ねたら獄寺の顔が真っ赤になった。
「本当じゃなかったら何だっていうんだこの野球馬鹿!!」
今すっげー嬉しいんだけど。
「いや。俺も同じ気持ちだったからなー。」
その後の獄寺の顔は本当に可愛かった。酸欠の魚のように口をパクパクしたと思ったら、いきなり突撃してきた。
「山本ー!!」
ぎゅって抱きついてくる姿に不覚にもきゅんとなってしまった。
優しく抱き返してやると、凄く気持ちよさそうだった。
「(たまにはいいかな…)」
今日は記念日。俺とお前の…な。
end
→next管理人お礼