Other
□会いたくて会いたくて。
1ページ/4ページ
『明日、日本に行くから!待ってろよ!』
ついさっき来た電話。
今は夜の10時。
明日という事は、もしかしたら日付が変わった瞬間に来るのかもしれない。
無駄に人を驚かせる事が好きな彼の事だ。
きっと変な時間帯を選んで来るに違いない。
寝顔なんて見せてあげないからね。
日付が変わっても彼は来なかった。
何だか悔しいような悲しいようなおかしな気持ちになった。
こうなったら今日はいつ来ても咬み殺せるようにしておこう。
僕を待たせるなんて愚か以外の何者でもないからね。
いつも通りに学校に行き、風紀を乱す奴を咬み殺していた。
気が付けばもう2時。
いつもなら屋上や応接室で昼寝をしているが、今日は彼の顔を見るまで眠らないと決めたから仕方なく校内を見回っていた。
……眠い。
僕は他の人よりも睡眠時間が長い方らしいから、眠いのも当然かもしれない。
家に帰ってからも何もするきが起きず、窓を開け、空を眺めた。
もしかしたら昨日の電話は気のせいだったのかもしれない。そんな気がしていた。
.