リョーマ受け小説

□好き。
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俺様は今恋をしている。



女は困らないほど周りにいるがそいつは男だ。
誰にも言えない俺様の秘密。

「跡部、最近ずっと上の空やな。恋でもしてるんか?」
「な、なな何言ってんだいきなり!!そんなんじゃねぇ!」
以外に鋭いな忍足・・・。心閉ざすだけあって人の心も読めるのかもしれねぇ・・・。

男が男に好意を抱くなんざ日本では認められねぇ。言えるわけねえだろ・・・。


「跡部、部室に来い。」
「監督・・・。」

跡部は今、部の事まで頭が回らない。

「青学との練習試合が決まった。悪いがこの書類を竜崎先生に提出してきてくれ。」
・・・え?
「今なんて・・・?」
「聞いていなかったのか?青学との練習試合を行うと言ったんだ。今から行って来い。」


「跡部、どこ行くん?」
「青学だ。練習試合を組んだらしい。今日の部活は任せたぞ!!」
そう言うと跡部は走って行ってしまった。
「相手は青学、やな。」
バレバレである。


in青学

「手塚ぁ!!」
「むっ!?跡部、びっくりするじゃないか。どうした?」
「今度の土曜に練習試合をするらしい。書類を渡してきたところだ!」
「ああ、聞いている。よろしく頼む。」
「練習見させてもらうぜ。」
「偵察か。いいだろう。」

俺様の目的はアイツだけだがな・・・。

コートに行くと乾の指導のもと、レギュラー陣が様々な練習をしていた。
しかしアイツの姿がどこにも見えない。
レギュラーのなかでも目立つはずの白い帽子が。
きょろきょろしている跡部の耳にある会話が聞こえてきた。

「ねえ英二、越前の姿が見えないけどどこ行ったんだろうね。」
「どーせおチビ自分の番終わってるから、校舎裏で壁打ちでもしてんじゃにゃい??」

校舎裏か・・・!
跡部はまた走りだした。

へぇ、跡部が越前を・・・ね。
不二にもバレバレである。

スパーン・・・
気持ち良いインパクト音が聞こえてきた。
覗いてみると・・・
やっとみつけた白い帽子。

「あれ、猿山の大将さん。何してるんスか?」
運動していたせいか、ほんのりと頬が赤い。
「大将じゃねぇ、キングだ!」
「猿ってトコ認めるんだ?」
「ぁあん?人間は猿だぜ。ホモサピエンスといってだなぁ」
「もういいっす、分かったから。で、何の用っすか?」
「用・・・」

何も考えていなかった。
「特に用はねぇ!!」
「そんなきっぱり言わなくてもいいっす。それより試合しない?」
「今度の土曜日にな。」
「土曜日?なんかあるんすか?」
「うちと練習試合を組んだ。」

「マジっすか!!?楽しみっす!!」
笑った・・・かわいいじゃねーの!!!
「お、おう!」
「もうすぐ集合時間なんで。土曜日、アンタを倒すから!それじゃ。」

土曜日が待ち遠しい。
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