リョーマ受け小説

□丁度いい関係だよ。
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「越前、今日何か食べに行こうぜ!」
練習が終った後の部室は和気藹々としていた。
「俺も俺も〜♪」
菊丸も便乗してリョーマに飛び付く。
「今日用事あるから...俺パスっす」
お先ッス。と言って帰ってしまった。
「おチビ何時も用事じゃんかー」
「何してるんすかね?」

「リョーマ!お前待ちだったんだぜ?」
「部活で忙しいんだよ。で、今日は?」
「隣街のとこ。早く行こうぜ。」 
向かったのは公園だった。

「遅いじゃねーか!!」
「アンタと違って俺は忙しいからね。」
リョーマの地面を蹴る音で始まった
喧嘩。
辺りに響く怒号と殴る音。
この光景にも馴れてしまった。

「今日のは結構楽しめたな。」
「弱かったけどね。」
リョーマは毎晩、仲間たちと喧嘩していた。
こんな風になったのは何時からだろう。
家に帰っても誰も居ないし。今の環境が一番安定している気がする。

「次の相手は同じ市内のやつだよ。」
「何勝手に決めてんの」
「リョーマが何時までたっても予定組んでくれないからだろ。リーダーのくせに」
「ぅるさいな。明日も此所?」
「あぁ。」
「分かった。」
リョーマは今まで負けたことがない。
強い相手だといいな...。


「おい越前!今日皆でスポーツショップに...」
「俺パス」
堀尾達の誘いを断って公園へ向かう。

暫くすると、喧嘩相手だと思われる集団が歩いて来た。
先頭にいる長身の男がリーダーだろう。
「待たせたな。」
「別に。」
そういってリョーマが走りだそうとしたとき。
「普通の喧嘩じゃつまらねぇ。何か賭けようぜ。」
「面白いじゃん。」
同じ事を考えていたリョーマは今日は楽しめそうだと感じた。
「リーダー以外が戦って、負けた方のリーダーが罰ゲームってのはどうだ?」
「いいよ。じゃあ、頑張って。」
リョーマと相手のリーダーはベンチで観戦していた。


そしてリョーマのチームは

負けた。

「俺の勝ち、だな。」
「チェッ...でも、楽しかったよ。」
仲間が戻ってくる。
「すみませんリョーマさんっ、俺...」
「いいから。早く手当てしときなよ。」
皆が捌けて帰っていく。
「皆返しちゃっていいの?」
「ぁあん?何でだ。」
「罰ゲーム、賭けたじゃん。」
「なんだよお前、見てもらいたかったのかよ。」
「違うよだから罰ゲームなんだろ」
あまり周りにいないタイプの男にイラついてきた。
「で、何すんの。」
「ついてこい。」

数分ほど歩いて着いたのは
立派なラブホ。
「アンタそっち側の人間?」
「ちげぇよ。」
最上階の部屋は眩しいくらいの高級家具と立派なキングサイズのベッド。
今更ながら怖くなってきた。
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