黒猫の目

□険悪な二人
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高校生活2日目―――
耳元で鳴り響く携帯のアラームではない音で目が覚めた
(うるさい……)

『んっ…誰だよ。こんな時間に……着信なんて……』

手探りで携帯を引き寄せ、着信相手を確認して即拒否ボタンを押した。
しかし、すぐに同じ相手からまた着信が入る。

『ちっ………はい、へのへのですけど?』
「あ、ナナシくん?おはよう〜」

明らかに寝起きで不機嫌なナナシに対し、相手は全く気にしてない様子だった。

『おはようございます。では、さようなら』
「え?ちょっ――――」

それだけ言うとすぐ通話終了のボタンを押し、また布団に潜ろうとした…
が、また着信がすぐにきた。

『だぁああああ、なんですか?九重先生!』
「なんですかじゃないよ。いきなり切るなんて酷いじゃないか」
『先生からのモーニングコールなんてお断りです!』
「まぁまぁ、そう怒らないでよ。昨日第一高校の入学式だったんでしょ?」
『なんで知ってるんですか?』

話しながら時計を見るともう起きなくてはいけない時間だったので、携帯をスピーカーモードにして制服に着替え始める

「僕の弟子に通っている子が居たから、もしかしたらナナシ君もそうなのかな〜って」
『九重先生のっ、直々のお弟子さんならお強いのでは?そしたら私には縁がない話だと思いますが?』
「何を言ってるんだ、僕とホントに互角もしくはそれ以上とれる天才だというのに」
『それは言いすぎですよ、私はただの裏方役者なんですから目立つのはよくありませんし。それに私2科生なんで優秀な人と縁がないんですよ』
「まぁとにかく入学おめでとう。じゃあ僕も仕事あるからまた今度遊びにおいでよ」
『ありがとうございます、でもその誘いは丁重にお断りさせていただきます。では』
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