純情☆TENNIS

□第一話
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さわさわと吹き抜ける心地よい風。

まるで私に微笑んでいるかのように暖かい太陽。

きれいに、儚く舞う桜の花びら。

そして、新しい衣に身を包んだ私!!

白雪凜、今日から中学一年生です!!!!

隣には小学校の頃からの親友、ナミこと火神波音の姿。

ナミは小学校の頃から穏やかで顔立ちもよくて、成績も優秀で……とにかく、私とは大違い。

でも、ナミにだって短所はある。

例えば、積極性にかけるところとか?

押されたらそのまま断れないタイプだから、そういうときは私がガツンと言ったり。

逆に、勉強とかで困ったら助けてもらったり………

つ・ま・り!!!!
お互いもっていないところをカバーしあっているのさ!!

すごいすごい!?私達世界一の親友でしょ?

波音「―――――って、聞いてるの?凜」

とはいいつつやっぱり私とナミって言われればナミの方が良いわけで…

だって私はナミみたいに女っぽくないし、穏やかに1日を過ごすなんて無理!!


でも本当は、なれるなら私も波音みたいな子になりたかったなー…

波音「凜??」

ま、しょうがないよね、私は元が悪いし…

今からやってどうこうできることじゃないんだよ、うん。

波音「凜!!」

神様って不公平だよねー…来年は私にも恵んでよー?

波音「凜ってば!!」

「へ?あー…ごめんなに?」


波音「もう……また考え事してたんでしょ?」

こうやって、一度自分の世界にはいると周りが見えなくなっちゃうのも私の悪いクセ。

こればかりはなかなか治らないんだよねー……………

「どうしたら波音みたいに可愛くなれるかなーって。」


波音「急になに…?…まぁ、好きな人ができれば、たくさんの人に告白されるよりもときめくと思うよ?モテる人に価値があるわけじゃあないんだから…」


…ナミ…。

なんだか、私よりも高い所に居るせいか、まぶしく見える…。


………私より大人だ………!!
 

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