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□拝啓、永遠の…
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元気にしてる?ちゃんと食事してる?お前のことだからカロリー制限とか色々言ってるんだろうな。そんなに厳しくしなくてもスタイルいいのにって、学生時代の頃からずっと思ってたんだ。
食事と言えばレンと蘭丸先輩と焼肉食べに行ったことあったけど、あのとき実はお前の話出てたんだよ。蘭丸先輩もレンももちろん俺もたくさん食べるからさ、お前の食べる量が不思議だーなんて話して笑った。

そういえば、この前お前の主演の映画観に行ったよ。マサと那月と行ったんだけど那月がラストで大泣きしちゃってさ。マサもこっそり目が赤くなってた。俺はお前の演技に見とれてたんだけどね。
ヒロインのことを見つめながら髪を撫でるシーン、あったじゃん?あれすっげードキドキした。やっぱり演技うまいなって改めて思った。主題歌もお前のでもうなんていうか感動した。本当、多才だよな、お前は。

翔とはサッカー番組のコメンテーターみたいなことしたんだけど、二人して試合にのめり込んじゃってプロデューサーに怒られちゃった。でもさ、試合見ながらコメントなんて難しいよね!やっぱりついつい白熱しちゃうよ。

あとは…そうだなー…うん、折角だからこの際言っておこうかな。ずっと言えなかったけど今ならもういいよね?

ねぇ、お前はいつか言ったね。
『貴方は太陽のような人ですね』って。でもそれは違うんだよ。本当の太陽は、お前なんだ。

え?そんなことないって?ううん、お前は紛れもなく俺の太陽だった。
いつもキラキラして真っ暗だった俺の内側をあったかく溶かしてくれた。お前の歌声は冬の日差しのように穏やかで安心感をくれた。お前は俺の為に怒ってくれた。なんて、これはただ俺がだらしなかったからなんだろうけど。

学生時代、お前と同室だっていうときの初対面は酷かったよね。馴れ合うつもりはありません!とか言われてさ。
あれ、いがいと傷ついたんだよねー。今となったらもういい思い出なんだけどさ。

でもお前が初対面の時にああいってくれたから俺はお前に興味を持ったんだ。だって生まれてはじめて俺に興味のない人間に出会った瞬間だったから。
ほら、俺孤児院育ちだったから色々変な目で見られたり同情されたりとか…そういうのあったんだよ。慣れてたけど、やっぱそれが寂しかったのかなぁ。

あ、話がずれちゃった。
それでさ、もう俺たちって学生も終わって立派なアイドルになったよね。みんなで活動してた時間なんてあっという間でさ、すぐに個人個人に仕事なんてきたりして。
今じゃみんなで仕事なんて珍しいくらいじゃない?
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