H×H(長編)

□No,3
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ゴン達が地下道を抜ける30分程前……






「レオリオ大丈夫か!?」
クラピカの前には、汗だくのレオリオ。

「おう!!見てのとーりだぜ、なりふりかまわなきゃ、まだまだいけることがわかったからな!!
フリチンになっても走るのさーーー!!」


「あ、あはは……」と苦笑いのケイト。

クラピカは「アイツは……」と少し恥ずかしそうにそっぽを向いた。



(だが、俺も少しはヤツを見習うか)

着ていた服を脱ぎ、クラピカは走った。








「レオリオ、一つ聞いてもいいか?」

レオリオに追いついたクラピカは唐突に尋ねた。

ケイトはクラピカに視線を向けた。


「へっ、体力を消耗するぜ!ムダ口はよ」


「ハンターになりたいのは本当に金目当てか?」

「!」


ケイトはクラピカ達と一緒の船ではなかったため「?」と表情になる。


「お前は態度は軽薄で、頭も悪い!」


クラピカはきっぱりと言い放った。


「だが、決して底が浅いとは思わない、金儲けだけが生き甲斐のやつらとお前は違うよ」



クラピカの言葉にレオリオは「ケッ、理屈っぽいヤローだぜ」と返す。



「緋の眼」


クラピカがポツリと呟いた。

知らない単語に困惑の表情のレオリオとケイトにクラピカは続けた。



「クルタ族が狙われた理由だ」

「!」


「緋の眼とはクルタ種族固有の特質のことだ、感情が激しく昂ると瞳が緋色になる」


無表情でクラピカは語った。


「その状態で死ぬと緋色は褪せることなく瞳に刻まれる。
この緋の輝きは世界七大美色の一つに数えられる程だ」


「それで幻影旅団に襲われたわけか」

レオリオが神妙な顔で言うと、クラピカは真っ直ぐ前を見据えた。




「幻影旅団を必ず捕らえてみせる!仲間達の目も、全て取り戻す!!」



復讐……ケイトは私と似ている。と心の中で密かに思った。
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