【黒蝶幻舞】
□第八話
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謹慎明け、十番隊の皆に心配されつつも溜まった書類を片付けた。
それからは1人になったのを見計らって、数人の平隊士達に軽い暴行を受ける。それを4日間程繰り返し、とうとう我慢の限界が来たらしい。仕事あがりに平隊士数人に呼び止められ、着いてこいと言う言葉に快く承諾し、連れて行かれた先は古い倉庫。
そこには阿散井恋次、檜佐木修兵、吉良イヅル、東仙要、藍染惣右介が待ち構えていた。
……これは無事じゃ済まないな…。
「お前が何時まで経っても瑠依に謝んねぇからな。」
と阿散井。
「そうだ。だから今日は徹底的にやるぞ。」
と檜佐木。
「君がちゃんと反省してたら、僕達もこんな事はしなかったんだけどね…。」
と吉良。
彼等に1時間程殴られ続け、倉庫に1人になる。勿論殴られた場面は全て、コンタクトレンズ型のカメラに納めている。
奴らが出て行く際に「これに懲りたら、もう二度と瑠依に近づくなよ」と言われたが、そんなのこっちから願い下げだ。
にしても流石に隊長、副隊長格の攻撃だな。肋数本と脚、腕の骨もイっている。
霊圧を解放して治すにも、此処だとバレる可能性があるな…。と考えている時、僕が1番待ち望んでいた霊圧が近付いてきた。
「ふふっ、馬鹿ねぇ氷雨君?黙って瑠依のモノになってれば、こぉんな目に合わずにすんだのに♪」
『っ…城ヶ崎六席…、』
「どぉ?今からでも遅くないわよ?瑠依のモノになれば助けてあげる。」
『はは…お断りです…その性格と…厚化粧…直したら……考えて差し上げます…。』
「…へぇ、まぁだそんな虚勢張れるんだ?」
『貴女は周りの方達を…どう思ってるんですか?貴女の為にこんな事をしているのに…辛いとか、辞めてほしいとか……思わないんですか?』
「なんでそんな事思わなくちゃいけないの?アイツらはただのドーグ!瑠依を守って瑠依を引き立てる為だけのドーグよ!」
『…雛森副隊長の事も?彼女は貴女を…本当に大切に思っている。本当に、友達だと思っているのに…。』
「はぁ?あーんなキモい女が私の友達?そんな訳ないでしょ!!?あんな女、瑠依を引き立てる以外なぁんの価値も無いもの!瑠依を引き立ててくれるし、副隊長って高い地位持ってるから傍に置いてるだけ。じゃ無きゃあんなキモい女、傍に置いとく訳無いじゃない。」
『っ貴女は…本当に最低だ。人として終わっている。』
「…此処までしても瑠依のモノにならないなんて、アンタもう要らない。スグに追放してア・ゲ・ル♪鎌倉覺と同じ様にね。あーあ、いい気味!今更後悔して謝っても無駄よ?私は絶対に許さないから!せいぜい残りの死神人生を楽しんでなさい?
キャハハハハ!!!!」
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