スマブラ

□おにぃの子守唄
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「ぅぅん…、朝ぁ…?」



いつも起きる時よりだいぶ太陽が高く登ってる。

私をいつも起こしくれるおにぃは?
…あ、そっか。今日はおにぃお仕事ないのか…



「う〜〜〜〜…」



ベッドの上で伸びの運動。

これやんないと起きた気がしないしすっきりしない。

前におにぃが猫みたいとか言ってたけど、私猫じゃないもん。


ぐぅ…


…お腹空いた。

でもご飯の匂いはしない。おにぃはまだ起きてないんだな。

ご飯を作ってくれるおにぃを起こすため、私はおにぃのベッドに近づく。



「おにぃ〜」



やっぱりおにぃは寝てた。
仕事のある日は早起きなんだけど、休みだと私より寝てるんだよねぇ…。

私は寝てるおにぃの肩を軽く揺さぶる。


ゆさゆさっ


「……んぅ…?ん…」

「おにぃおなかすいたぁ…。
ごはん〜」

「……ん、」



起きる気配がないおにぃ。

…私お腹空いてるのに。

今度はおにぃに跨って体全体を揺らしてみる。



「お〜に〜ぃ〜!!
ごはん〜!」

「ん、んぅ…?」



まだ起きないか!

私お腹すいて死んじゃいそうだよ!



「お〜に〜ぃ〜」

「〜〜〜リル、うっさぃ…」

「わぁっ!?」



おにぃに腰を掴んで、ゴロりと横に寝返りをうった。

勿論私も巻き込まれる感じでベッドに寝転んだ。



「ふぁ…オレはまだ眠いんだょ…」

「私はもうお腹空いたのー!」



何とかおにぃから離れようと暴れるけど、腰に回ってる腕は全然離れない。

このっ、馬鹿力めぇー!



「リルも、もぅちょっと寝てろ…」

「ヤダー!眠くないー!」

「ほ〜ら…おにぃが寝かせてやるから…」



おにぃに背中をぽんぽん軽く叩かれる。

そして頭の下に腕を入れてくる。所謂腕枕って奴。

私にピッタリな枕。それにリズムを刻むあったかい手に段々眠くなってきた…。



「ふぁあ…」



アクビが出ちゃった。

ダ、ダメダメ…寝ちゃだめだ…!

目を擦ったり、頭を振ったりして眠気を晴らそうとする。


素直に寝ようとしない私を見て、最終手段を使った。


子守唄。

歌詞なんかない 、ハミングだけの唄。

小さい頃からずっと歌ってくれるこの唄に私は弱い。

眠くなくても眠くなっちゃう不思議な唄。


私は抗うことなくスッと瞼を閉じちゃう。



「おやすみ…」



掠れたおにぃの声を最後に私は意識を夢の中に飛ばした。




おにぃの子守唄






おまけ


「もーおにぃのバーカ!!今のご飯朝ごはんか昼ごはんか分かんないじゃん!」

「寝たリルが悪いんだろー?
オレを起こしたかったらリルが唇にチューしてくんなきゃ起きないって言っただろ」

「ヤダ、好きな人に初めての口チューはあげるの」

「!! 誰だよ!!ファドか!?」

「違うってばもー!」


この後おにぃはファドを投げ飛ばしにいったとさ。
 

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