時のオカリナ

□まんま!まんま!
1ページ/2ページ





若干下ネタ注意。




「うわぁああああ、あああ」

「まあまあお腹すいたのね。ちょっと待ってちょうだいねー」


トワがお腹をすかせて泣いている。

泣き声にかけつけたキアラは
息子を抱き上げ椅子に腰掛け、服をたくしあげて胸を晒す。


「さあたんとお飲み」

「たあ…」


トワはまだ歯が生えていない乳飲み子だ。

食事は母からのお乳で、トワはピタリと泣き止み目の前にある突起にかぶりつき吸いはじめる。


「んく…んく…」

「よしよし、いっぱいお飲み〜」


一生懸命飲む息子が可愛くて、キアラはトワの後頭部を撫でる。

愛する息子にお乳を与えている横では…


「ジーーーー…」

「…リンク、どうしたのかしら?」

「いやぁ…オレもお乳飲んでみたいなぁと」

「お、おバカ!」

「いたっ」


ふざけたことを言う夫リンクの頭を叩く。


「いてて…なんだよぉ」

「トワの前で馬鹿なこと言わないで頂戴よっ」

「えー…オレのミルクたくさんあげたのにキアラのミルクはくんないのか…?」

「なっ!? も、もう黙ってて!」


キアラは顔を赤らめる。

息子トワは二人のやり取りなど理解するわけでもなく、黙々とお乳を飲み続けている。


「よく飲むなぁ」

「ふふっ、いいことじゃない。将来丈夫な子になるわよ」

「ぷはっ」

「あらごちそうさま?よしよ〜し」


満腹になったトワの背中をポンポンと叩く。

けぷっ、とトワがげっぷしたのを確認するとキアラは子守唄を歌い、トワを寝かしつける。

心地いいメロディーと歌声にトワはすぐに眠りについた。


「いっぱい食べて、寝て、泣いて、大きくおなり」

「ぐぅ…」

「え、あなたも寝ちゃったの? もお…」


息子のために歌った子守唄だったが、リンクもキアラの肩を借りて寝てしまった。

キアラはおかしくてたまらずクスクスと笑った。






次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ