緋弾のアリア 無限の力を持つ武貞
□着陸
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「チィッ!」
「くっ!」
よ横になって飛んできた扉を俺とキンジは頭を伏せてかわした。扉は俺達の頭上をかすめ――――壁にぶつかった。
そしてぶつかった衝撃で壁にかかってる鏡が割れたり、落ちて割れたりした。
「な、何よ・・・・・理子、あんたイ・ウーの仲間を呼んでたの!?」
アリアが理子に向かって叫ぶがおそらく違う。理子は目を見開き、驚いてる。それに今の―――もしかしたら理子に、扉が当たってたのかもしれない。呼んだ仲間が、自分の仲間にそんな事をするか?
「クククッ・・・・・・久し振りだなぁ・・・・・・流星ィ・・・・・。」
穴が開いた壁をくぐってきた奴は黒いコートに、棒の部分が黒く、刃の部分が銀色の大鎌を持った銀髪の長身の男だった。
「テメェは・・・・・・?」
「んだよ、半年ぶりの再会だってのに、俺の事を忘れてるのかよ。」
半年ぶりの再会――――
「!!まさかテメェ―――マーハエル!?」
「やーっと思い出したか。まぁ、しゃあねぇか。半年前より身長も伸びたし。」
こ、こいつ―――何でここに・・・・・!?
「何で俺がここにいるのかって顔してるな。決まってるだろ――――――イ・ウーのメンバーと、テメェの抹殺に。」
マーハエルはそう言うと、理子に向かって大鎌を振り上げた。
「その首―――今から俺が斬ってやるよ。」
理子は逃げないどころか、動きもしない。もしかしたらマーハエルの行動が理解できていないのかもしれない。
「や、やめなさい!」
アリアは理子の前に立ち、マーハエルに白銀のガバメントを向けた。
「こいつには私のママの証人になってもらうの!あんたが流星の何なのか知らないけどさっさとその武器を――――」
「うるせぇんだよ、クソガキが。テメェもその首、斬ってもらいてぇのかぁ!?」
マーハエルはそう言うと、アリアの首に向かって大鎌を勢いよく振った。
「!」
アリアが――――殺される。そんな事―――――させるか。
ギィィィィンッ!!
「!?」
「―――――え?」
「大丈夫か?アリア。」
俺は小さなボウイナイフを、大鎌にぶつけて止めた。大鎌の刃の先端とアリアの首までの距離は数ミリしかない。
「チッ。」
マーハエルは後ろに跳び、穴から通路に出た。
「アリア。俺はお前を―――命に変えても守る。」
俺はアリアにそう言い、アリアに近付いてアリアの目を、見た。
「俺はお前から個人的に依頼を受けて、それがまだ解決してないからここに来たって言ったな。ワリィが嘘、ついた。俺がここに来たのは、お前を守るため。お姫様であるアリアを、王子様である俺が守りに来たのさ。」
俺はそう言ってアリアの前に膝をつき、アリアの手をとった。するとアリアの顔が真っ赤になった。
「あ、あんた、何言って――――」
「テメェら、何してやがる!」
俺は後ろを振り向くと――――ボウイナイフでマーハエルの大鎌を受け止めた。
「お姫様、また会おうぜ。」
俺はアリアに笑顔を向けながらそう言い――――マーハエルを押して、通路に出た。