緋弾のアリア 無限の力を持つ武貞
□流星の思い
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俺は流星を殺し損ねた次の日、俺達の本拠地に戻った。
俺が通路を歩いてると、目の前から黄色い目をし、顔立ちの良い男が歩いてきた。
「――――おかえり、マーハエル。」
「・・・・・・・・レン。」
俺を最初に出迎えたのは、俺と同じく真田さんの部下である、如月レンだった。
「どうだった?イ・ウーのメンバーと流星は殺せた?」
「・・・・・・どっちも失敗だ。流星の力を、少し侮っていた。」
「フーン・・・・・・・侮っていた、ねぇ。」
レンはズボンの中から無線機らしい物を取り出し、片手で操作した。
『じゃあな。今度会う時は――――本気で相手してやるよ。』
それから、俺が流星に言った言葉が聞こえた。
「僕達の目的は一番にイ・ウーのメンバーの抹殺、もしくは捕獲。二番目に裏切り者の抹殺。なのに君は流星に対して、本気じゃなかった。これは何でだろうね〜?」
「・・・・・・・・俺に発信器でもつけたのか?」
俺の言葉にレンは顔を傾けた。
「うん。まぁ、自然に消滅するように設計したから・・・・・・もう、無いけどね。」
こいつ・・・・・・・。
「で、君が本気を出さなかった理由・・・・・僕は知ってるよ。いや、もしかしたらみんな知ってるかもね。」
俺はレンの話を黙って聞いていた
「・・・・・・・自分じゃ言いたくない?なら、僕が言うよ。君は、流星が『命の恩人』だから本気を出さなかった。違うかい?」
「・・・・・・・・・フン。それが当たりだろうが間違っていようが、関係ない。次はあいつを殺す。それよりお前、俺にこんな事して良いのか?――――監視されてるのに。」
俺の言葉にレンは、ピクッ、とした。
こいつは流星が俺達を裏切る原因を作った。だから、またそんな事を起こさないよう――――何人かのメンバーに監視されてる。
「・・・・・・ハハッ、確かにそうだね。これからはこうゆう事はしないようにするよ。」
レンはそう言って、俺の真横を通り、出入り口へと向かった。
「どこに行くんだ?」
「ん?ああ―――僕達のリーダーから許しが出たんだよ。流星と話しても良いって。まぁ、変装してだけど。それに監視付きだから大胆な行動は出来ない。まったく、つまんないよ。」
レンはそう言って、俺に右手を振りながら歩いて行った。