緋弾のアリア 無限の力を持つ武貞 番外編
□流星とキンジの出会い
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会場に入ると、一人だけ妙な感じがする奴がいた。俺はそいつを指差して、
「あいつか?」
「あ、はい。」
ふーん・・・・・・別に外見は強そうには見えねぇな。
俺がそいつに近付くと、
「次の相手はお前か?」
「ああ。まさか教官を5人倒した奴とやれるなんて思ってもいなかったぜ。」
にしてもこいつから放たれてるこの感じ・・・・・なんか俺のデルサイルモードと似てるな。
試験官は俺とこいつの間に間に立ち、
「それでは未来流星と遠山キンジの試験を始めます。よーい―――」
距離にしてだいたい6mか?なら一気に攻めて終わりにしてやる。
「始め!」
試験官の合図と同時に俺は駆け出し、試験用模造ナイフを取り出してキンジに切りかかった。が、それを読んでいたのか横に跳んで避け、ホルスターから銃を取り出すと撃って俺のナイフを弾いた。
「チッ。」
俺はすぐに自分のホルスターの銃に手をかける――――ふりをしてキンジに詰め寄った。
「!?」
意外だったのか、キンジは驚いていた。俺は銃を持っている方の腕を掴み、内側に向かって一回転してキンジに背中を向け、後頭部を顔面にぶつけてやった。
「がっ・・・・・!?」
キンジがひるんだその隙に、俺は銃を手から放させ、遠くに投げた。
「・・・・・やるなっ。」
キンジが試験用模造ナイフを取り出して切りかかってくると俺はそれを後ろに跳んで避け、ホルスターから銃を取り出した。
「さぁ、どうする?」
「こうするさ。」
そう言うとキンジは俺に向かってナイフを投げてきた。
「っ!?」
俺はそれを紙一重で避けた。そして前を向くとキンジの顔があり、銃をいつの間にか奪われていた。
「今度はこっちが有利になったな。」
「ハッ、そうだな―――とでも思うか?」
俺はニヤリとするが、キンジは分かっていないようだ。
「それ、銃弾入ってないぜ。」
「なっ――――」
キンジが目を見開いて銃を見た瞬間、俺は駆け出して懐からスタングレネード―――敵を気絶させるだけで非殺傷武器―――を取り出してピンを抜いた。
「元々、教官を5人も倒した奴に勝てるなんざ思ってねぇよ。」
デストロイモードかデルサイルモード発動してりゃ話は別だが。
俺はキンジの約m1前まで来るとスタングレネードを下に落とした。
「だからな、自分も巻き添えにする。」
スタングレネードが床に落ちた瞬間、辺りは音と光に包まれ、俺は気を失った。