彩雲国物語
□小さく小さく呟いた
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「清雅〜!」
「・・・・・・」
私の呼びかけに沈黙を返す清雅。そのくらいじゃ、私はめげないし!!
「清雅!」
「・・・・・・」
「セーガ!」
「・・・・・・」
くっ・・・!手強いなっ!!仕方無い、あの手を使うか!
「ねえ、清雅様」
「煩いな。なんだ?」
ちっ・・・なんだよ、様づけには返事するのかよっ!
「・・・はい、コレ」
「なんだ、これは?」
「ん、いつもお世話になっている清雅にささやかだけど、お礼!」
私の言葉を聞くと清雅はニヤッと笑った。
「やっと、俺様のありがたみがわかったか」
「いや、全然。それ、いつもお世話になっている人全員に配ってるし。誰が清雅だけになんかあげるか。オマケだよオマケ!」
嘘だけど。清雅にしか、作ってない。
「なるほど。お前にはまだまだ、俺様のありがたみがわからねぇって事か」
「あーもう、煩いな!そんなこと言うなら返してっ!」
そう言って、清雅から贈り物を奪い返そうとすると、清雅は高くあげ笑みを浮かべながら喋った。
「これは貰っとくぜ。後々、お前を弄る道具になるかもしれんしな」
欲しいなら欲しいって言えばいいのに。素直じゃない清雅め!
でも、そんな清雅が大好きなんだ。
End