亜空の使者
□ヨワムシ
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その少年以外には、そこに誰も人はいなかった。
閉鎖されてから長く、もちろん動物もおらず、朽ちた草花だけが檻の隙間から伸びてある。
そんな動物園。
そんな場所に、少年・・・リュカは迷い込んでしまったのだ。
どのくらい、一人で歩いただろうか。
リュカがそんなことを考えた、その時だった。
大きな音とともに、大きな石の像・・・キングの像が落ちてきたのだ!
リュカ「う、うわあっ・・・!」
キングの像は、ゆっくりとリュカの方へ歩いてきた。
一歩踏み出すたびに、大地が揺れる。
リュカ「ひ、ひいぃいっ!」
リュカは怯えながら、走って逃げ出した。
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