●○特別○●

□PLUS★年下の男の子
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あれから・・・・



毎日とはいかないけれど、



仕事がスムーズに終わった日は、彼女の家に帰り、



二人で飯を作って、仲良く過ごす。



そんな生活が日常となってきていた。




―――



普段は仕事もテキパキこなし、



周りからも信頼は厚く、デキる女。



それゆえに、強い女性に見られがちやけど、



僕の前では弱音も吐くし、涙も見せる、等身大の女性になる。



それが嬉しい。



そんな僕だけの○○ちゃんは、よく笑って、怒って、泣いて、ころころ表情を変える。



その表情はどれもまだ少しあどけない少女のようで、



無理に飾らないところも、彼女のたまらなく好きなところ。



仕事は完璧やのに、体調管理や自分のことには無頓着で。



酔っぱらったまま放っておいたら道路で寝てしまうし、



気付いたら、部屋着は一週間くらい同じジャージを着てはるし。



仕事が忙しゅうなると、ろくに飯も食べんと、冷蔵庫がすっからかんなことも忘れてはる。



でも、そんな年上なのにちょっと抜けたところがある彼女が愛おしくて、離れられない。



僕がそばにいてあげへんと、この人はダメやから。



年下やからて子供扱いせんと、年上やからて変に威張らんと、



僕を頼ってくれるのが嬉しい。必要としてくれるのが幸せ。



人はそれをわがままやとか、振り回されて可哀想やとか言うかもしれんけど、



僕はそうは思わへん。



彼女自身も、そこらへんを少し後ろめたく思うてはるようやけど、



それを彼女が分かっているから成り立つ関係。



僕のしていることが当たり前やと胡座を掻いてるようやったら、



きっと僕も彼女にここまでしてあげたいとは思わへん。



大抵のことの主導権は握られてるけど・・・。



常に彼女が、ありがとうの気持ちを持ってはるから、それを口にして言うてくれるから、



ちゃあんと、人の気持ちのわかる人やから。



少しのわがままも、かいらしく思えるんや。





―――



休日のデート




と言っても、ほぼ彼女の買い物のお供なんやけど。




「なんか、荷物持ちみたいにな感じになっちゃってごめんね」



「ええんよ、気にせんで」




例え荷物持ちやったとしても、それかて苦にはならない。



お気に入りを見つけたときの、子どものような無邪気な、



僕だけの可愛らしい○○ちゃんを隣で見れるだけで、充分な報酬やから。




「俊太郎くん、何か欲しいものないの?買ってあげるよ?」



「今は特にあらへんよ」



「俊太郎くんって、本当に物欲ないよね」




そないなことはあらへんよ。



ほんまは強欲の塊や。



こうして、お洒落した○○ちゃんのことを、ほんまは誰にも見せとうない。



僕だけが独り占めしときたいと思うてる。



一緒におるときは、たくさんその可愛らしい笑顔を見せて欲しい。



もっと、一緒にいろんなところに行って、一緒いにいろんなことを感じて



もっともっと○○ちゃんと過ごせる時間も欲しい。



結婚の約束も欲しい・・・それは、○○ちゃんのほうかもしらんけど。



ほんで、結婚したら子供もぎょうさん欲しい。



せやけど、それを全部言葉にして伝えてしもたら、



重いて嫌われてしまいそうやから、言わんだけ。






最後に訪れたのは、セール中のショッピングモールの下着売り場。



彼女は店内で商品を吟味中。



さすがに、女性の下着売り場に男が立ち入るには勇気がいる。



僕は別に気にせんけど、周りの女性からの視線が痛い。



待ちぼうけを食らって少し寂しく思いながら、



彼女を待つ間、僕は店前のベンチにてコーヒーで一服。



すると、店内からこちらに手を振り、僕を手招く彼女。



・・・来いってこと?・・・



戸惑っていると、早くとばかりに地団駄を踏む。



その可愛らしさに負け、残りのコーヒーを一気に飲み干し、彼女の元へ。






「最後の一枚、俊太郎くんが選んで」



「え…?」



「何でも良いよ〜俊太郎くんのお好みで。

どんなのが好みなの?セクシーなきわどいやつ?それとも清楚系?

今度のお泊まりの時は俊太郎くんのお好みのやつ、つけてあ・げ・る」




すでに購入決定の商品を数枚手に持ちながら、



ちょっと意地悪げな笑みを浮かべ、楽しそうな
○○ちゃん。



独り待たされていた寂しさも手伝ってか、少し意地悪をして彼女を困らせたくなった。



軽く店内を見て歩き、奥の方にパネル付きでディスプレイされていた商品を見つけ・・・



完全に悪戯心に火がついた。




「あれ。あれがええな」



「え?どれどれ」




手を引いて目をつけた商品の元へ彼女を案内する。




「これ」



「…………」




それを身につけ、そのポーズをとったモデルのパネルを見つめ、しばし固まる○○ちゃん。



予想通りのリアクションに楽しくなってくる。




「何でもええんやろ?」



「だからって、これはちょっと……」





両手を軽く握って、互い違いに掲げた姿のモデルが映る、目の前のパネルを怪訝そうに見つめてる。




「子猫みたいにかいらしい○○ちゃんにぴったりや」



「もう化け猫だよ……」



「そないなことあらへんよ」



「え〜本当にコレ買うの?」



「ほんまに嫌やったら、無理にとは言わへんけど」



「…………わかったよ」




半分やけくそで、猫下着を買った○○ちゃん。



これを着て、恥じらう彼女をからかって遊ぶ日が待ち遠しかった。






―――




「……着てくれはったんやね」




剥ぎ取った服の下から、おねだりした猫下着が覗いた。




「…約束、したから……」




こんなふうに律儀に約束を守ってくれるところも、彼女の好きな所。




「約束、守ってくれておおきに。……もっとよう見せて?」



「やだよ、恥ずかしい…」




僕の下でもぞもぞと胸の前でぎゅっと組まれた両手首をそのまま纏めて掴み上げ、



彼女の頭上で固定した。




「んゃだ…」




鼻にかかった声で鳴きながら恥ずかしがって身を捩る姿が、



まるで雄を誘う成猫のようで、ますますそそられる。




「はは…どうにかなりそうや」




僕が唯一、主導権を握れるのはベッドの上だけ・・・・・・






―――




猫下着の効果もあって、加減が効かなくなり、



少し無理をさせてしまった彼女はすぐに眠りに落ちた。





「ん〜早くしないと……本当におばさんになっちゃうよ……」




僕の腕の中ではっきり寝言を言う。



ごめん。



でも心配せんで。



少し時間はかかるけど、必ず迎えに行くから。



専業主夫もええけど、



やっぱり、結婚したら○○ちゃんには楽さしてあげたい。



せやから、もう少し待っててな。



今の会社で、安定した地位を築けるまで。



もちろん、それは自分のためにやない。



将来、○○ちゃんと産まれてくるであろう可愛い子供のため。



何一つ苦労はさせたくないから。



安定した稼ぎが得られるようになるまで。



それまで、もう少しだけ待っとって。



○○ちゃんのために頑張るから。



大丈夫、おばさんになってしもても、ちゃんと僕のお嫁さんにしたげるさかい。



・・・なんて言うたらまた怒られるな。





おわり☆ミ

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