05/08の日記

21:45
誰でもなく
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気がついたら、ここにいた。
多分、私は死んだんだろう。
だってそうでなくちゃ、この不思議な世界に来た理由なんて思いつきもしないのだから。

「ここどこですか!!」

パニックになりながら、すんごい髭の長いお爺さんをひっつかまえて尋ねたのが始まり。

自分の身の上を話して、なんやかんやで信じてくれたお爺さんもといガンダルフに助けてもらいながら、いろんな場所を旅することにした。

旅をした結果、うっかり500年くらい生きてしまった。

「絶対これもう私死んでんじゃん…」

「寿命からして人間でないのは確かじゃな」

「うそん…」

がっくしと肩を落とし、もうもとの世界に戻ることは諦めて、私は私の人生をこの世界で歩むことにした。

こんにちは世界、うっかり生きてしまった私に祝福を。


可愛くて幼いビルボの頭を撫でながら、私は夜空に打ち上がった花火をただただ眺めていた。

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