金田一 short
□lesson of the night
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「んっ…」
ぬるっと生温かい舌が口内に入り込む。喉奥を舐めようとするくらいまで、深く。
(今日…舌入れるの早い…。)
お互いの唾液を嚥下し合うような濃密なものへと徐々に変わっていく。頭の後ろを大きな手に抑えられ、息が苦しいが必死にそれを受け止める。
ちゅくちゅくとキスの深さを2人に知らせるようなその音に身体の熱が高まりはじめる。
逃げるように少し身体を引くと、追いかけるように身体を寄せられる。
髪の毛に差し込まれるように添えてある手がその度に逃がさないと頭を撫でる。それにすらざわざわと気持ち良さを感じる。
ソファの外に出していていた両足をそっと持ち上げられ、隣に座る高遠の太腿に乗せられた。
そのままゆっくりとソファに押し倒され、熱さを宿しはじめた身体を密着させられた。
この先のことを期待させる。
(…遙一さん…したいんだ…。)
「春葉…。お願いがあるんです。」
「ん、むぅ…お、ねがい…ですか…?」
キスの合間に高遠が話しかけてくる。
言葉を紡ぐときでさえ唇で軽く触れながらするものだから、中々上手く話しができない。
キスの間閉じていた目をうっすら開けて高遠を見つめると、優し気な瞳と目が合う。
もう一度唇を食まれると、ちゅっとリップ音を立てて高遠の顔が離れた。