薄桜鬼
□雪華の都
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私はお千の所を訪ねに千鶴を連れて京の町を歩いていた。
お千なら何かしら綱道のことを知ってるだろう。
そう思ってお千を訪ねようとしていたが………。
「おい、小僧。いい刀持ってんじゃねぇか」
「てめぇもその白い刀置いていけや!」
浪士に絡まれてしまった。
私の刀と千鶴の小太刀を金目の物と見て置いていけと言う浪士達。
『行こ千鶴。こんな奴ら相手にしてるだけ無駄よ』
そう言って私は千鶴の手を掴み浪士達を無視して歩き出した。
「おい、いい度胸じゃねぇか!」
「我々に楯突いたこと後悔させてやる!」
そう言って鯉口を切って刀を抜いた浪士達。ああ。刀もこんな奴らに使われて可哀想と思っていたら千鶴に手を引かれた。
「春音さん!逃げましょう!」
『わっ、千鶴!?』
勢いよく走り出した千鶴。それに引っ張られて私も走り出した。
「待て!!」と追いかけて来る浪士達。
確かに私ひとりならどうとでもなるけど、千鶴がいる。千鶴を危ない目に合わせたくない。
私は千鶴の手を強く握り走った。
『千鶴!こっち!』
私は物陰を見つけるとそこに千鶴と隠れた。
「は、春音さん……」
『しっ。静かに』
徐々に近づいてくる浪士達。逃げても拉致があかないか。
そう思い、刀に手を置いた。
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