花の妖精
□月の雫
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「ちょっと、あんた達。何がいるのか分からないんだから大きな声出さないで貰える?……と、申しております」
『あ、ホロロさんが喋るんだー』
「自分で歩けよ」
「お前、星霊の使い方それあってんの?」
いや、間違ってるだろうねぇー。きっと。
「だって、呪いなのよ?実体がないものって怖いじゃない……と申しております」
じゃあ、何故ついてきた。
それにさっきまで率先してたよね?元気に張り切ってたよね?
ナツはナツでテンション上がってるし、グレイはグレイで凍らせるとか言ってるし……。
緊張感のない奴らだなぁー。ルーシィはあり過ぎて困るけど。
そんなことを思っていたら大きな足音がした。
そして、
「何だ?」
「「うわっ!?」」
何故か何かデカイのがいた。
「なっ!?何だ!?」
「デカッ!?」
「あんた達早くやっつけて!……と申しております」
いや、申しておりますじゃねぇよ、ホロロさん。少しはあんたも驚けよ。
何て少し思いながらも、どうしようかなぁーと考える。
するとグレイが魔法を使おうとしているのが、目に入った。
「────アイスメイク、盾!!」
だが、グレイが作った盾は意味がなく、デカ物が放った煙が僕達の方にきた。
って、
『「「腐っ!?」」』
「キュキュ〜キュキュ」
「ね、ネズミ!?」
「ナツ、ラル!へばってんじゃねぇ!」
『へばってねぇよ!』
チクショウ、不意打ちだ。このネズミめっ!
「にっげろ─────っ!!!」
『んっ……臭い……』
『テメェ、ネズミ!!ミスティーが起きちまったじゃねぇか!!』
「キレるとこそこ───っ!?」
「てか、ミスティーもよく寝れてたね」
僕はミスティーを素早くルーシィに預けると、ネズミの前に立った。
「ラル!?」
『────花ノ舞 三 菜花!!』
僕がそう唱えると黄色い菜花の花が出てきて、そこから雷が放たれた。
ネズミはそれを食らい、地に伏せる。
「雷!?」
「ナイスだラル!!」
「あっ!見て!何か建物がある!今のうちにあの中に────」
『「「そうだ!今のうちにボコるんだ!!」」』
「そうじゃないでしょ!?ラルまでやめてぇぇ───っ!!」
、