花の妖精
□ガルナ島 最終決戦
1ページ/7ページ
────僕達はその後、グレイの過去を聞いた。
淡々とけど、辛そうな顔をして話すグレイだった。
そりゃ、グレイがデリオラに執着する気持ちが分かった。
「────リオンは昔からウルを超えることだけを目標としてきた。だが、そのウルがいなくなった今、ウルが倒せなかったデリオラを倒すことで、ウルを超えようとしている」
「そうか。死んだ人を超えるにはその方法しか」
「いや、あいつは、リオンは知らないんだ」
『グレイ達の師匠が使った絶対氷凍という魔法は、術者の肉体を氷に変え、対象と共に永遠に封じ込める魔法だ』
僕がそう言うとルーシィがはっ!としたように口を開いた。
「と言うことは!」
「ああ。確かにウルは俺達の前からいなくなった。だが、ウルは生きている!!」
**********
「あれ?えっと……」
『ワォ。これはこれは』
「遺跡が傾いてる……」
「どうなってんの?」
「ナツだな」
「ああ」
まぁ、そうだよね。こんな無茶なことする奴はナツしかいないもやんね。
けど、ナツが傾かしてくれたお陰で、月の雫がデリオラに当たらない。
「あちこち壊しちゃうくせがこんなところで役に立つなんて」
『そのくせ、どうにかして欲しいけどね』
毎度のギルドへの請求がどれだけ来てるやら。そのたんびにおじーちゃん、泣いてるからね。
『? 何か来る』
「危ない!!」
木の陰から何がこっちに向かって飛んで来た。
僕とグレイ、エルザにミスティーは普通によけたけど……。
エルザの手によって、ルーシィとハッピーは殴り飛ばされましたとさ。おしまい。
あ、終わっちゃいけないんだっけ。
「何者!?」
「見つけたぞ!妖精の尻尾!」
「零帝様の邪魔は許さん!」
こいつら、月の雫の時の儀式していた奴らだ。
、