花の妖精

□ガルナ島 最終決戦
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────僕達はその後、グレイの過去を聞いた。


淡々とけど、辛そうな顔をして話すグレイだった。


そりゃ、グレイがデリオラに執着する気持ちが分かった。



「────リオンは昔からウルを超えることだけを目標としてきた。だが、そのウルがいなくなった今、ウルが倒せなかったデリオラを倒すことで、ウルを超えようとしている」


「そうか。死んだ人を超えるにはその方法しか」


「いや、あいつは、リオンは知らないんだ」


『グレイ達の師匠が使った絶対氷凍という魔法は、術者の肉体を氷に変え、対象と共に永遠に封じ込める魔法だ』



僕がそう言うとルーシィがはっ!としたように口を開いた。



「と言うことは!」



「ああ。確かにウルは俺達の前からいなくなった。だが、ウルは生きている!!」




**********




「あれ?えっと……」


『ワォ。これはこれは』


「遺跡が傾いてる……」


「どうなってんの?」


「ナツだな」


「ああ」



まぁ、そうだよね。こんな無茶なことする奴はナツしかいないもやんね。


けど、ナツが傾かしてくれたお陰で、月の雫がデリオラに当たらない。



「あちこち壊しちゃうくせがこんなところで役に立つなんて」


『そのくせ、どうにかして欲しいけどね』



毎度のギルドへの請求がどれだけ来てるやら。そのたんびにおじーちゃん、泣いてるからね。



『? 何か来る』


「危ない!!」



木の陰から何がこっちに向かって飛んで来た。


僕とグレイ、エルザにミスティーは普通によけたけど……。


エルザの手によって、ルーシィとハッピーは殴り飛ばされましたとさ。おしまい。


あ、終わっちゃいけないんだっけ。



「何者!?」


「見つけたぞ!妖精の尻尾!」


「零帝様の邪魔は許さん!」



こいつら、月の雫の時の儀式していた奴らだ。






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