花の妖精
□天使の笑顔
1ページ/18ページ
「いやー!終わった終わった!!」
「あいさ─────っ!!」
「本当、一時はどうなるかと思った……。すごいね、ウルさんって!」
喜ぶナツとハッピー。ホッと安心しているルーシィ。ルーシィの一言で優しそうな顔をするグレイ。
俺達やりましたよ!感万歳ですなぁ。
と、僕は寝転びながらそう思ったのだった。
「って、ラルは何で寝転がってるの?」
『魔力が残り少ないからだよー。いやぁ、若い者は元気がいいねぇ』
「あんたって、あたしより年下よね……」
寝転ぶ僕を見下ろすハッピーにそう言うとルーシィの呆れた声が聞こえた。
そうだよ。僕はこの中で一番年下なんだ!(ネコ除く)
けど!最後にすんごい魔力使っちゃったからねー。
デリオラめ、死んでるなら死んでるで、そう言えっての。
そう思いながら僕は起き上がると、今だはしゃいでいるみんなに向かって声をかけた。
『でもさぁ、忘れちゃいけないよー。お仕置きを♪』
そう。一気に奈落の底へ突き落とす一言を。
「そうだ〜!お仕置きが待ってるんだった!」
「その前にやることがあるだろう。悪魔にされた村人を元に戻すのが本来の目的ではないのか」
「え?でも、デリオラは──『あれはデリオラのせいじゃないよ』え?」
驚いているルーシィに『まぁ、もうちょっと待ってな』と言う。
もうすぐ僕の相棒が来るはずだから、と。
そして、リオンが何か知っているのではないのかと、みんなは疑うが、リオンは知らないとのこと。
「考えてみろ。3年間、俺達も同じ光を浴びていたんだぞ」
「そっか!確かに!」
「気をつけな。奴らは何かを隠してる……。ま、ここからはギルドの仕事だろ」
そう言ってそっぽ向くリオン。ナツがまだ何か言いたそうにしていたが、エルザに止められた。
「奴にも奴なりの正義があった。過去を論じる必要はもうない。行くぞ」
「まっ、『はいはいー。ナツくん早く行きましょうかー。それから呪いのことはもう分かってると思うから』」
「え?」
『あ、僕じゃないよ。ミスティーが。多分村にいるんだろう。早く行ってあげて』
僕はそう言ってにっこり微笑みながらそう言った。
「ラルは?」
動かない僕を不思議そうに見るルーシィ。僕はああ、と口を開いた。
『まだ動けなかったりするんだよねー。だから、先に行ってて。すぐに行くから』
「う、うん」
少し戸惑いながら頷くルーシィに手を振ると、グレイがリオンに何か言ってるのが目に入った。
喧嘩なら止めようとしたが、グレイが微笑んでいたから喧嘩じゃないだろう。
そして、その場に僕とリオンだけが残った。
、