花の妖精
□幽鬼の支配者
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次の日。
僕とミスティーはギルドを見て目を見開いていた。
『ギルドが……!』
『どうなってるの!?』
僕のギルド、妖精の尻尾が変わり果てた姿になっていた。
『何だよ、これ……!!』
『ラル、落ち着いて。とりあえずみんなを探そ!』
『……そうだな。すまない、ミスティー』
『いいよ!』
僕とミスティーは一先ずギルドの地下に向かった。そこから声がするし、みんなの匂いもする。
きっと、そこにいるはずだ。
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『みんな!』
「ミスティー!ラル!」
みんなは地下にいた。ミスティーは『みんな無事だったんだー』と言っているが、僕は真っ先におじーちゃんの所に向かった。
『おじーちゃん!これはどういうことだ!?なぜギルドが!!』
「落ち着け、ラル」
『これが落ち着いていられるか!!』
僕は呑気に酒を飲んでいるおじーちゃんに言う。どうして、ギルドがこんなふうになってるのに落ち着いてんだよ!?
「闇雲に怒っても解決はせんじゃろ……。冷静になれ」
『……ああ、ごめんなさい、』
僕は落ち着くために、深呼吸をする。そして、改めておじーちゃんに向き直った。
『……やったのは?』
「……幽鬼の支配者(ファントムロード)じゃ」
『!! ファントム!!』
幽鬼の支配者、ファントムと言えば、昔からやたらとうちに対抗してきた奴らだ。
そいつが、何故今となって……?
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