memory.

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目を開けると、あたしは知らない場所に立っていた。


辺りは暗くて、何も見えない。



『どこ……?』



辺りを見回すが、誰もいない。ただ暗いだけ。


どうしよう、と思った時、人影が見えた。


人影が露になり、男の人だった。


亜麻色の髪の男の人。黒い服を着ている。



「君はこちら側の人間だ」



男の人が喋る。


そしてあたしに向かって手を差し伸べてきた。



「さぁ、おいで───────まひろ」











────────
─────
───







『─────んっ、』



次に目を開けるといつもの見慣れた天井が見えた。



『夢………。何だったんだろう………』



あの夢、少し怖かった。あの男の人も怖かった。




────「さぁ、おいで──────まひろ」




『っ!?』



あたしは思わず起き上がり、自分の身体を抱きしめる。


前にもこんな夢を見た気がする………。


あの人は誰なんだろう……。


そんなことを考えていると、襖越しに声をかけられた。



『弓親。起きてる』



あたしがそう言うと襖が開けられた。






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