私の片思い日記 東堂夢
□私の片思い 2
1ページ/5ページ
結局余分に一つ作ってしまった
一応四つ作った
一つはもちろん日頃お世話になっている福富寿一くんのだ
もう一つは福富寿一くんの幼馴染みの新開隼人くんの
さらにもう一つはいつも福富寿一くんと仲がいい荒北靖友くんの
あともう一つはあげる予定すらない東堂くんのだ
しかも東堂くんのは若干多めに入れてある
馬鹿だ私イイイイイイイイイ!!!どうせ家でひとり寂しく食べるくせに!!!そんなの多くしてどうすんのよ私のバカ!!!!
もし、もしだが、東堂くんに渡せる機会があれば渡そう
Ifの話だ、If!!!
ちょっと早めに終わったし、せっかくだから出来立てを渡したい
校門の前で待ってたら迷惑かな
いやもう迷惑とかいいから行こう、せっかくだから!!
無駄かと思われたクッキーたちが東堂くんの口へと運ばれる
ああ、その細長い指でつままれるクッキーは幸せだろうな
私もクッキーになりたい
「って馬鹿か私はアアアア!!!」
「何をしているんだ、リム」
ふいに誰かが校門の前で一人、真っ赤な顔をして叫んでいる私に声をかけた
まあ、その声は福富寿一くん以外ありえないんだけどね
こんな馬鹿なことしてる私に声をかけるのは君くらいだよ、ほんと
部活帰りの三人だ
福富寿一くん、新開隼人くん、それに荒北靖友くん
わあ、カッコイイなみんな
もちろん東堂くんが一番だけど
「よーっす!福富寿一くんと新開隼人くん!あ、荒北靖友くんも!…フアアアアア?!?!ととととととと、とくん」
三人かと思いきや四人であった
しかも、東堂くん
目が合いまくってる!!!それどころかそのキョトンとした顔!!!!写メりたい!!!それでポスターにするんだアアア!!!
「どうしたんだ?そんなにあわて…ああ」
福富寿一くんは隣にいる東堂くんを見て、勝手に納得した
察してくれてありがとう…!