ハイキュー!! short

□照島遊児
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照島くんと久々に飲みに行った


「さむーい」

11月後半にも入り夜は急激に冷えるようになった
この前まで暑かったのが嘘みたいに今は吐く息が白く宙に染まる


「ホントさみぃなー、よし手繋ぎますか!」

隣にいる照島くんは酔ってるせいかさっきから上機嫌で絡んでくる少し、いやかなりウザい。

「繋ぎませーん」

「なんでだよーおねえさぁん僕と手ぇ繋ぎましょうよー」

「もう、うざーい!」

人気のない夜道をいいことにくっついてくる照島くんを押し離せばうざくねぇ。と腰を力強く引き寄せられる

「ねぇ、俺と付き合ってよ」

「は?」

「俺結構マジなんスけど」

「急すぎだろ」

何だ、こいつは。久々に会ったのに早すぎだろ。ウサ◯ン・ボルトもビックリの早さだよ。
あと結構マジってなんやねん。どっちやねん。

「いやいや、いいっス」

「なんでよー」

「付き合うとかめんどくさい、てか照島くんとは友達として付き合いたいのー」

「俺は女としてお前と付き合いたいんスけどー」

「むりだわーそれに照島くんチャラいから無理」

「なんだよそれ。全然チャラくないから、見てくれで判断やめてー」

「チャラいよ。私は知っている」

「ムカつくー」

そう言い私の頬をつまむ照島くん

そうゆう所がチャラいわ。



「俺マジでチャラくないから中学の頃とか1人とも付き合ったことねーし、つーか全部断ったし。高校の時は四人の子としか付き合ってないから!」

必死こいて訴える彼に一瞬自慢か?と思ったが無視することにした。




「ねぇマジで付き合ってよ」

しつこい照島くんにどんだけ飢えてんだよ。と聞けば

「そういう意味じゃねーよ!しかも言っておくけど俺そんなにシないから!」

「うわ、いらないその情報」

「いいじゃん付き合おうよ」

「付き合おうって私照島くんのこと好きじゃないよ、それでもいいわけ」

「いいよ、後から好きになるかもじゃん」

「ないな」

「ねぇ、マジでー」

コイツはこの短時間で何回マジで言ってんだろうか。そろそろ出川◯朗が頭ん中で脳内再生されそうだから本当やめてほしい。リアルにマジで〜


「俺の何がやだ?」

「タイプじゃない、年上が好きなの。二十代後半か三十代が好きなの。」

「あー言ってなかったけど俺10年ほど留年してんだわー」

「おい、寝言は寝て言え」

「なぁホント付き合えよーじゃあもういいわチューしちゃうよ?」

何がいいんだよ。よくねーわ。

すると真正面から腰に腕を回され痛いくらいに抱き寄せられる
がっちりホールドされ胸板を押すがびくともしない

「ちょっ、」

近づく照島くんの顔を押し退け精一杯の抵抗

「痛いんスけど…」

「自業自得だ、ばーか」

緩んだ腕の力から逃れれば頬をさすりながらふてくされる照島くん

こっちの方が痛いわ!精神的にも!



さっきの拍子で一つに結んでいた髪がぐしゃぐしゃになりゴムを外し結びなおそうと顎を引くと

強引に掬い上げられる顎

「っ」

唇に感じる感触。

くそやられた…


「ごめん、しちゃった」

「謝る気ないでしょ」

「もう一回していい?」

「いや…っんん」

再び塞がれる唇に聞く気ねーじゃんと心の中で叫ぶ


「ん、…っは」

さっきのキスなんか比べ物にならないくらい深いキスは舌先で上顎や舌の端や歯列を責められる照島くんの舌ピアスが私の歯に当たるたび鳴る音が脳に反響し背中が栗立ち何も聞こえない

照島くんってキス上手いんだなぁ。なんてぼんやりする頭のなかでそんなことを思った。




「…はぁ」

「ごめんごめん、だってなまえが可愛いからつい」

理由になってねぇーし

…あれからどれくらい照島くんとキスをしていたのだろうか身動きがとれない私は照島くんから逃れられず、深いキスで脳が酸素を欲しぼぅっとしたときやっと離れた唇

マジで殺されかけたっ!意識飛びかけた!


「でも最終的にはなまえもノリノリだったじゃん、俺の舌甘噛みしてきたりしてさ」

「ぶっ飛ばすよ?」

「すみません」

「次同じことしたらぶっ飛ばすからね」

「わかった、今日はもうしない」

「全然反省しねぇな!」




家に着き家まで送ってくれた照島くんにバイバイをし進もうとすれば腕を掴まれ抱き締められる

「っ照島く…」

「これだけ勘弁して」

勘弁ってさっきまで散々やられてたんですけど。

「今日言ったことマジだから…キスとか色々しちゃったけど本気でなまえと付き合いたいと思ってるから」

肩を掴まれぐるっと反転、

「だからなまえもちょっと本気で考えてほしい……じゃあまた」

「…うん、バイバイ」







「はぁ…」
反則だよ照島くん最後にあんな悲しげな子犬みたいに見やがって



「…はぁ〜っ」
…ホント反則だ。マジで。

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