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□頼み
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ボルグ・カムランとシユウを倒し終わったユーヤとソーマは背の高い岩に座ってヘリを待っていた。さまざまな形の雲がある空を見上げながらユーヤはソーマに話しかける。
「なぁ、ソーマ」
「なんだ?」
「アリサって子、どう思う?」
今日来た新人の顔が思い浮かぶ。少し考え込んだ後、ソーマははっきりと答えを出した。
「上から目線の女。そういうユーヤはどうなんだ?」
「俺は、自分を守るために気取っているように見える。なんて言うか、頑張って威嚇してるみたいだ」
「……」
「って、気にしすぎか。悪い、忘れてくれ」
ソーマの顔を見ながら言うユーヤ。ソーマは珍しく真剣な表情をしていた。これは、目をそらしたらいけない。ユーヤはそう感じた。ソーマの低い声が響く。
「ユーヤ。何があっても、必ず俺はユーヤを守る。今度こそ、絶対にだ」
「ソーマ…」
昔のあの事件を思い出したのだろう。3年前の大きな出来事。ユーヤはソーマの手を掴み、握りしめる。しっかりと、固く。
「大丈夫。絶対にミッションで死なない。ソーマを一人になんかしない」
「…絶対だぞ、ユーヤ」
「うん」
話が終わったと同時に軍用機が近づく音が聞こえた。迎えが来たみたいだ。ユーヤとソーマは神機を手に取り、いつも通り軍用機へと乗り込む。
その光景をまた人影は見ていた。
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