名探偵コナン
□File.1
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美月「え、ゲーセン?」
園子[今日、学校帰りに寄るつもりなんです。蘭とコナンくんも一緒なんですけど、先輩もどうですか?]
携帯のスピーカーから聞こえる、園子のはしゃいだ声
どうやらポワロでバイトを始めた事を、蘭から聞いたらしい
先輩に会える機会が増えて嬉しいと、店に来た時に言われた
その時に連絡先を交換したのだが、早速のお誘い電話だ
美月「んー・・・いいわよ、今日はバイトもないし。講義もあとひとつ残ってるけど、そっちと同じ時間くらいに終われるから」
園子[本当ですか!?えっと、それじゃあ・・・]
待ち合わせ場所を決めて通話を切る
そしてふと思う
そういえば、こんな風に誰かと遊びに行く約束なんて、しばらくしていないなと
中学や高校時代の友人とは、あまり連絡を取っていない
中にはもう、一切の連絡をしていない同級生もいる
まあそんなものかと、特に気にしてはいなかった
美月「・・・たまにはいいかもね。こういうのも」
そう呟いた彼女は、どこか嬉しそうだった
蘭「やだ、これ最高!さすが園子イチオシのプリクラね」
園子「でしょでしょ?ここ学校から遠いし、穴場なのよね!」
蘭「あ、見て!ウェディングバージョンなんてのもあるよ?」
園子「え?うそ、昨日はこんなのなかったのに」
美月「新作じゃない?」
コナン「美月姉ちゃん」
園子「先輩!遅いですよ!」
美月「ごめん、ごめん。ちょっと道混んでて」
蘭「じゃあ、次は4人でこれ撮りませんか?」
美月「私は構わないけど」
園子「え、あ・・・ちょちょちょ!ちょっと待った!たまにはさ、別々に撮った方がいいんじゃない?気分も変わるし」
蘭「園子・・・?ははーん?さては園子。そのプリクラ、京極さんに出す手紙に貼る気なんでしょ?」
園子「!」
美月「京極さん?」
蘭「京極真さん!園子の彼氏なんですよ」
美月「へぇ?あ、そういえば最近は、プリクラを手紙に貼るのが流行ってるらしいわね」
蘭「そういえばこの前、新出先生が女子からのファンレター見ながらそんな事言ってましたよ」
園子「あ、あのねぇ蘭。それやってないのあんたと美月先輩ぐらいのもんよ」
蘭・美月「そうなの?」
園子「にしても、新出先生も大変ね。バスケ部のコーチから解放されたと思ったら、今度は演劇部。ま、あのカッコつけの新一くんがいない今、先生に人気が集中するのも、無理ないけど」
蘭「あら、そんな事ないよ。ほら、今度来た英語のジョディ先生。彼女も評判いいじゃない」
園子「あれは、男子連中だけでしょ?妙に露出度の高い服でフェロモンいっぱい出しちゃって。日本人を馬鹿にしてんのよ、あの先生」
コナン〈はははっ、おめぇだっていっつもヘソ出してんじゃねぇか〉
蘭「だけど授業は丁寧でわかり易いわよ?」
園子「真面目過ぎてつまんないのよ。普段は無口ですましているし。放課後お茶に誘ってもつれないし。なんか、名家の箱入り娘って感じ」
美月〈あの人、確かFBIの人じゃなかったっけ?〉
ジョディ「Hey!Come on!」
美月「あ」
園子「え?」
声が聞こえた方に顔を向けると、金髪に青い瞳の女性がいた
眼鏡にジャケット、ミニ丈のワンピースを着たその女性はシューティングゲームをしている
しかも、1発も外さない
パーフェクトを叩き出した
彼女こそ、帝丹高校の英語教師ジョディ・サンテミリオンだった
園子「えぇ!?放課後毎日このゲーセンに通ってた!?ジョディ先生が?」
ジョディ「Yes!日本のゲームはとてもとてもBeautifulでExciting!勿論、アメリカに入ってくる日本のゲームも大人気!いつもいつも並んでいて、順番が回ってきませぇん。だから、私、英語教師になったんでぇす。毎日本場のゲームをEnjoyできるからねぇ」
コナン〈ゲーマーだったのか〉
美月〈あ、うん。ただのゲーマー外人にしか見えないわ〉
園子「じゃ、じゃあまさか、あの真面目な授業は・・・?」
ジョディ「Yes!問題を起こしてクビになったらThe end、外国人の日本での就職はとてもとても難しいです。だから、私がここで遊んでいたことはSecret。内緒にしておいてくださいね」
蘭「でも、とってもカッコ良かったですよ!」
園子「そうそう!ビリー・ザ・キッドみたいで」
ジョディ「Oh!だったらもっとExcitingなゲームやってみますか?今No. 1のFighting gameでぇす!」