非望と翼

□洞窟のなか
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まっくらな

とてもとてもまっくらな

これは―…なんだろう

意識がないような

眠っているような

…この感覚は、何だ

ああそうか

女型と戦っていて―…

それで、なんだっけ

確かワイヤーが巻き込まれて

…わからないな

ミカサとリヴァイは

2人は無事なんだろうか

リヴァイ…

顔が見たい

声が聞きたい

触れてほしい

あの香りは何だろう

陶酔したくなる静かな欲の香り

熱情が昂ぶるとより増す、嗜好

リヴァイ、リヴァイ、リヴァイ

ひとりに、しないで


「――お前は何故調査兵団に入った」
「何故って…巨人を殺すためですが」
「主席卒業だというのに、物好きだな」
「成績と進路は関係ないでしょう」
「…気にいらねぇな」
「…」
「その目だ。自分1人犠牲になるつもりみてぇな目」
「…」
「お前が何を見ているのかは知らねぇが、それはいつか身を滅ぼすぞ」
「…随分部下に親切なんですね」
「ああ…なんでだろうな」

……これ、は、初めてリヴァイと会った時の記憶だろうか
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