わたしのカミツレをあなたに

□葛藤
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次の日の館内…

郁ちゃん、手塚さんのこと意識しすぎ…。
遠目にもわかるくらい、郁ちゃんはギクシャクしてる。

「ねえ実紗、アレどうなると思う?」
麻子ちゃんの視線の先には郁ちゃん。堂上教官に叱られて、しぶしぶ手塚さんに操作方法をおしえてもらっている。

「意識しすぎ…ですよねえ。」
「そうね〜、教官は知らないのかしら。」
麻子ちゃんはそう呟いたかと思うといなくなっていた。はやい…。

郁ちゃんに目を戻すと、手塚さんが屈んで郁ちゃんの耳元で囁いている。
あれは近いよ〜、と、見ててどきどきする。

近くにいた颯弥に視線をおくると、肩をすくめられた。
まあ見守りしかないのかな…。



麻子ちゃん、今頃堂上教官に話してるんだろうな。
これで教官が麻子ちゃんと付き合うって言ったらどうなるんだろう?
郁ちゃんが手塚さんにOKだしたら?
毬江ちゃんのことは?



考えすぎて手が止まっていたらしい。
颯弥に軽く頭をはたかれる。
「…いったい。」
「業務中だろ?」
「はーい」
「考えすぎんなよ、俺らにはどうにもできないんだから。な?」

それもそうだよね。
諦めをつけて、おとなしく業務に戻ることにした。
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