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□シャボンディー編B
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逃げて間もなく、パシフィスタと戦闘丸に邪魔された麦わらの一味。
「ここで潰れるのは勿体ないな…………」
助けに入りたいところだが、ここで動けば確実に嘘を着いて休暇を取った事がバレてしまう。しかしこの一味をここで潰すというのは勿体ない。
特にあのルフィとか言う若者、これからの時代を引っ張っていくであろう力を秘めていた。
そう感じたアズリアはマシューを押しのけ助けに入ろうと出た時だった。
「邪魔だPX-1………」
シャボンが弾ける音とともにパシフィスタは一瞬で姿を消した。
「本物のご登場だ…………」
再び身を隠し様子をうかがう。
現れた本物とは、人間兵器のパシフィスタではなく七武海バーソロミュー・くまである。
何故ここに現れたかは不明だが、ブルック、ウソップ、ゾロと呼ばれた青年たちを次々と消していく。
「逃がしてるのか?」
「分かりませんが、ここで見殺しにするよりはいいかと…………」
何の意図があってやっているかは分からない。
ルフィ以外の全員がくまによって消されてしまった。
これが何を意味するのか、大体の人なら分かる。
「これで終わりだ麦わら、二度と会うことも無いだろう…………」
その場に泣き崩れ立ち上がる事すら出来ずにいた麦わらも一瞬で消された。
この日をもって、麦わら海賊団は事実上崩壊した。
「参ったねぇ〜、上に何て言い訳すりゃ〜良いのよぉ〜?」
「黄猿くん、ここは一時休戦しないかね?」
剣を収めたレイリー、黄猿もまた同様に光の剣を消して頭をかきながらどう言い訳しようか考えていた。
くまは特に何かをする訳でも、弁解する訳でもなくまたフラッと姿を消した。
「さぁて、見付からないウチに帰ろうっか?」
「えぇ、長居は無用…………」
「貴様等動くな!!!」
迂闊にも背後から近づいて来ていた海兵たちに気付ずにいた。
かなりの海兵に囲まれ下手に抵抗して騒ぎを起こすよりかは従っていた方がバレずに済むだろうと考えたアズリアは、手を挙げて戦う意志が無いことを示すと数人の海兵に黄猿やレイリーがいる広場に連れていかれた。