ろくーんのアニマル大騒動!

□明日への一歩
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暖かい春の日差し、すぅっと息を吸い込み俺の小さな家族の名前を呼ぶ

「かず!おい!かずー!」

シンと静まり返る部屋、これでもう5回ほど愛犬の名を口にするが一向に返事がない

「かずってば!散歩行くぞ!」

ちらりと一瞬こっちを向いてやっと気づいた、
と思ったのもつかの間、またフイっとそっぽを向いて見向きもしない

「もー!かぁーず!」

無理矢理散歩に連れて行こうとするとリードをちぎられるし、部屋の物は荒らされる、
散歩に行くということは根負けしたほうが負けだと思っている

「はぁ、動物って歳とったら寂しがるって聞いてたのにな、」

わしゃわしゃとかずの頭をなでてやる

「散歩行きたくなったら一緒に行こうな?」

語りかけてもやはり返事はなかった
犬だから当たり前なのだがかずには何故か伝わっているような気がする。

かずはあの時からちっとも変わらない
初めてかずとあった時、俺はまだ小学校の時だった。

かずは小さな体で今よりももっと荒れていた。
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