偽りMarionettista

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_マジソン刑務所_ジャンside_


「くぁ…ぁ」


いつもと変わらずざわついている刑務所の中、一際大きい欠伸が出た


「どうした、ジャン。寝不足か?」


少し心配そうに声をかけてきてくれんのはダーリンことベルナルドだ

お前の方こそ寝不足だろ…


「今日面会にくるフィリアーナって奴が気になってねん」

「堂々と浮気宣言かい?ハニー」

「んもう、そんな訳ないじゃないダーリン」


今日の昼、俺と面会をすることになっているフィリアーナ・ヴィアル

名前も知らなかった奴だが、かなり上位の人物らしい…


「ベルナルドは知ってんのけ?」

「ん?フィリアーナって人のことかい?」

「俺、全然知らなくてさ…」


苦笑いをして見せるとうーん…っとベルナルドが考え込んだ


「…俺も名前しか聞いたことがなくてね…噂ではCR-5を裏で操ってるなんて言われてたな」

「…なんか…とんでもねぇ人物の予感がするんだけど…」


カヴァッリの爺様より年寄でごつい奴なんじゃ…

考えただけで冷や汗が頬を伝う


「まぁ、悪い人物ではないだろ、気軽にしてればいいさ」

「気軽にできる気がしねぇ…」


嫌と思うほど時間が過ぎるのが早く感じるのは俺だけなのか?

気が付けばもう面会の時間まで1時間を切っていた

暗い気持ちの俺とは裏腹に嫌になるほど澄み切った青空が広がっていた



_デイバンホテル_フィリアーナside_


準備ができた俺は最上階からロビーに向かうエレベーターの中だ

これから会う人物が、ラッキードッグがどんな奴なのか、見定めてやろうじゃねぇか

1階に着いたことを知らせる音とともにゆっくりと開いたドアから1歩踏み出した
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