偽りMarionettista

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_ジャンside_


面会室のドアを開けた先にいた人物は俺が想像していたよりはるかに若く目を見開いてしまった

赤髪・赤目の色男だった

フィリアを赤毛と言うならルキーノはピンクとしか言いようのない燃えるような赤色

話を聞いていると、ボスの次に上位なんだとか…

危なくないのかと尋ねれば変装してるから大丈夫なんて言って驚いた

…本当の姿はどれだけ綺麗なのか…気にはなったがそこには触れなかった

フィリアなりに何か理由があるんだろ…

脱獄した後は迎えに来てくれるそうだし…

おまけにナイフとピッキングツールのプレゼント

これで脱獄成功の確率はかなり上がった

さて、彼奴等にも教えねぇとな


「グラツィエ、フィリア…。マジ感謝するぜ
…」


そっとぬいぐるみに口づた



_フィリアーナside_


『っはー…疲れた』


デイバンホテルとマジソン刑務所はかなり離れている。

普段車に乗らない俺は少し疲れを感じていた

…だか、のんきにしていられないのが現実

着ていた上着を脱ぎ、ハンガーに掛けてからウォークインクローゼットに戻す

さっと服を整え、ネクタイを締め直す

ボスは何故ジャンを次期カポに選んだのか…。

何か理由でもあるのか?それとも単なる釣りなのか…

身だしなみを鏡で確認し、疑問を持ちつつも部屋を後にした

いつも通りノックを2回し、ドアを開けようとするが…ガチッと音がして鍵が掛かっているのが分かった

どこかに行っているのか?

…今日は午後から外出の予定はなかったはず…

急に入ったのか?

カポの部屋の前というのも忘れて考え込んでいた


「…フィリアか?」

『!!…トーニオさん…ボスは?』

「急に仕事が入ったようじゃ」

『やはり…何時頃に?』

「フィリアが面会に行ってから少しあとじゃったから1時過ぎぐらいかの」


何故か胸騒ぎがした…
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