偽りMarionettista

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_マジソン刑務所_ジャンside_

夜明け前と言ってもまだ夜の暗さが残るこの時間

小さくカチャリと音を立てて俺の房の鍵が開いた

お願いだからバレないでくれよ?

少し冷や汗をかきながらも、ベルナルド、イヴァン、ルキーノ、ジュリオの順で房の鍵を開けていく

全員居ることを確認し、脱獄のルートを走った

_フィリアーナside_

『そろそろ…か?』

正確な時間は分からなかったが、夜明けが近いこの時間帯と予測してマジソン刑務所付近を愛車で走っていた

ゥウウウウゥウウゥゥ

大きなサイレンが明け方の空に響いた

ニヤリと笑うとアクセルを思いっきり踏みつけた

_ジャンside_

ジュリオが抜け穴から出て、五人全員の脱獄が成功した

ジュリオが生き埋めになりそうになった時はマジで焦ったが…

あとはフィリアを待つだけだ

「本当にフィリアーナって奴は来んのかよ?!」

「目上の方を疑うのはよせ、イヴァン」

「けど、もう来てもいいころなんじゃないのか?」

イヴァン、ベルナルド、ルキーノの3人が口論を始めるが気には留めない

本人が面会に来てそう言ったんだ

裏切るとは思えない

そう思ったのもつかの間

ゥウウウウゥウウゥゥ

脱獄したのがバレたのか刑務所から大きなサイレンが鳴り始めた

こりゃ本格的にマズイかも…?

5人とも同じことを思ったのか騒ぎ始める

直後、後方から砂煙をあげながらスポーツカーの様なエンジン音が聞こえた

「来たぜ!」

俺は4人に笑いかけた
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